「SNS詐欺広告」に画像を無断使用される森永卓郎&康平親子の地獄
著名人の画像と名前を勝手に使用した「投資詐欺」の広告がフェイスブックほかメタ社のSNSで急増中。 【写真】フェイスブックにて発見した森永親子が登場する詐欺広告 中でも森永卓郎氏は、がん闘病中の身の上を利用された宣伝手法などで、特にヒドい被害に遭っている。詐欺広告の問い合わせ対応で「本当に迷惑している」という息子・康平氏に、現在の心境を語ってもらった! ■最も詐欺広告に悪用された著名人 著名人になりすました広告で投資を呼びかける「SNS投資詐欺」の被害が広がっている。広告で興味を持った人から出資金や手数料の名目でお金を振り込ませるのが一般的な手口だ。 広告で勝手に名前を利用された実業家の前澤友作氏や堀江貴文氏は4月10日、自民党の勉強会で政府に早急な対応を求めた。また、前澤氏は詐欺広告の掲載が特に多いフェイスブックやインスタグラムの運営元・米メタ社を提訴する意向も明らかにした。 警察庁によると、こうしたSNSをきっかけとする投資詐欺の被害額は2023年だけで約277億円にも上る。今も詐欺広告が横行する現状を踏まえると、さらに被害が拡大中なのは間違いない。 この詐欺広告には、実にたくさんの著名人の名前や顔写真が無断利用されている。メタ社の広告ライブラリを調査すると、前出の前澤氏や堀江氏のほか、ひろゆき氏や池上彰氏など「経済」「投資」といったテーマと関連がありそうな人物が並ぶ。 その中でひときわ登場回数が多いのは、経済アナリストの森永卓郎氏だ。産経新聞がメタ社提供のSNSで「投資」という言葉を含む広告を約2万件調査したところ、同氏が登場した回数は3035回で著名人の中で断トツ1位。2位の堀江貴文氏(1767回)の約1.7倍もの回数となった(4月11日時点)。 もちろん、そのほとんどが肖像権を侵害した詐欺である。がん闘病を公表した森永氏の病床の様子を引用した広告まで制作されており、非常に悪質だ。 「昨年の秋頃から、『この広告は本人ですか?』という問い合わせがたびたび入るようになりました。今年になって頻度は増え、一時期は毎日、多いときは1日5件の連絡があり、対応を迫られました。 実際に被害に遭った報告も多く寄せられています。いまだに本物だと信じ込んでいる人もいて、『おまえのせいで財産を失った』『投資したカネを返せ』といきなり恫喝されることも。『森永にダマされた』とネットに悪評を書き込まれることさえあります」