トランプ氏、NEC委員長にハセット氏起用の方針-関係者
(ブルームバーグ): トランプ次期米大統領はホワイトハウスの国家経済会議(NEC)委員長にケビン・ハセット氏を起用する方針を固めたと、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。就任すれば新政権の税制や関税、支出などの政策課題を主導する役割を担う。
ハセット氏(62)はトランプ政権1期目で上級顧問と大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務め、税制改革を積極的に擁護した。現在はトランプ氏の一連の関税案を支持している。
トランプ氏が発表するまでNEC委員長を巡る人事は確定しない。ハセット氏にコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。NEC委員長ポスト就任に上院での指名承認は不要。
トランプ氏の政権移行の広報を担当するカロリン・リービット氏は声明で、「トランプ次期大統領は極めて速やかに次期政権メンバーを見事に決定してきた。残りの人選については決定次第、引き続き次期大統領が発表する」とコメントした。
ハセット氏のNEC委員長就任が決まれば、財務長官と緊密に連携してホワイトハウスの経済政策課題の実現に取り組むことになる。トランプ政権2期目の財務長官にはスコット・ベッセント氏の指名が発表されている。
ホワイトハウス内の経済シンクタンクに該当するCEAとは異なり、NECはより実践的な政策立案チームと言える。現NEC委員長は連邦準備制度理事会(FRB)副議長だったラエル・ブレイナード氏。
ハセット氏はCEA委員に在任中、トランプ氏の通商政策案を裏付ける経済分析をしばしば提示し、トランプ氏の経済実績に関する主張に反する統計に異議を唱えることが多かった。
ハセット氏は10月の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで連邦準備制度が「インフレを制御不能にした」と指摘し、独立した中央銀行を持つことが重要だと語っていた。
原題:Trump Said to Name Hassett National Economic Council Chief (3)、Trump Poised to Name Hassett to Lead National Economic Council(抜粋)