ホテルやバスを彩る障害者アート JR東海グループが連携
障害がある人たちのアートが、ホテルやバスなどに取り入れられ、彩りをもたらしている。JR東海グループが連携し、芸術の専門教育を受けていない人の作品「アール・ブリュット」にスポットを当てた。 昨年12月の障害者週間に合わせ、名古屋JRゲートタワーホテル(名古屋市)では、伊山英吾さん(20)=同市=の作品をデザインしたスカーフなどを従業員が身に着けた。青やピンク、緑など色合い豊か。接客に当たる余語文香さん(25)はスカーフが常連客との会話のきっかけになり、「カラフルで私たちの気分も上がる」と笑顔だった。 伊山さんは3歳の時に自閉症の診断を受けた。幼少期から絵描きや物作りが好きだったといい、母吉田佳世さんは「作品がすてきなスカーフになり、感慨深い」と目を細めた。 同ホテルを運営するジェイアール東海ホテルズは、横浜市や静岡市、岐阜県高山市などのホテルでも、各地でゆかりのある人のアートをスカーフに採用した。JR東海バスは、高速バスの一部車両に作品をあしらった。今年4月まで各地を走行する予定だ。