【サニックスワールドラグビーユース交流大会2024】大会史上初の日本チーム優勝へ。ファイナルは大阪桐蔭×桐蔭学園
25回目にして初めて日本チームが頂点に立つことになった。 4月28日(土)に始まったサニックスワールドラグビーユース交流大会は5月3日(金・祝)に4日目の試合が開催された。 1位~4位決定トーナメントの準決勝では、大阪桐蔭と桐蔭学園が勝ち、ともにファイナルへの進出を決めた。 結果、コロナ禍に海外チームの出場がなかった大会を除き、初めて日本チームから王者が生まれることが決まった。 ファイナリストとなった大阪桐蔭と桐蔭学園は、ともに激戦を制して大舞台に立つ権利を得た。 大阪桐蔭はサウスランド ボーイズ ハイスクール(NZ)に24-17と勝利し、桐蔭学園はセント オーガスティンズ カレッジ(豪州)に29-22と競り勝った。
▼日常のスタイルに、より集中。 NZ王者を破った大阪桐蔭は、先制パンチを放って先に試合の主導権を握った。 前半3分、9分にトライを重ね、16分にはPGを追加した。 17点を先行する滑り出しだった。 2つのトライは両方とも、相手の反則で得たPKで敵陣に攻め込んで奪ったものだ。 先制トライはモールを押し切り、2つめは、ラインアウト後のモールから攻め、PR川相喜由がラックサイドのスペースにうまく入り込んでインゴールに入った。 相手をコントロールした時間帯だった。 前半終了間際、モールから1トライを許して17-7のスコアでハーフタイムに入った。 そして迎えた後半、相手は焦点を絞って大阪桐蔭を攻め立てた。オールブラックスのダミアン・マッケンジーの兄、マーティー・マッケンジー アシスタントコ―チは、「徹底してボールを維持し続けるスタイルでやろう」とハーフタイムのロッカーでサウスランド ボーイズ ハイスクールの選手たちに呼びかけたという。 青いジャージーが勢いを増して前へ出てきた。 後半2分、HOジェイク・エバンスは大阪桐蔭のラインアウトで後方に抜けたボールを手にすると、豪快に走り切る。 さらに激しく攻め続けた相手は、同16分にPG成功。スコアは17-17となった。 しかし、大阪桐蔭はそこで相手に飲み込まれなかった。 20分、キックカウンターからボールを大きく動かし続け、FW、BKが一体となって攻めた。9フェーズ目にLO泊晴理がトライラインを越える。 勝ち越し、そして、そのままのスコアで勝ち切った。 攻守に体を張り続けてきたCTB名取凛之輔主将は試合後、厳しかった後半を振り返り、「(防御では)ピラーゾーン(ブレイクダウン周辺)からしっかり前に出て、ファーストタックラーが下に、2番目の選手がボールを殺す。オフロードパスが上手いのでそこに注意しましたが、いつものスタイルを、より徹底するようにしました」と話した。 サウスランド ボーイズ ハイスクールのCTBテイン・ウィジー主将は、勝者について「強くて、速くて、重くて、ワールドクラスでした」と称えた後、仲間たちの勇敢さにも触れ、「みんないいプレーをしていた。誇りにできる」と爽やかだった。 そして「描いていたプランを実行させてもらえなかった」と潔かった。