【サニックスワールドラグビーユース交流大会2024】大会史上初の日本チーム優勝へ。ファイナルは大阪桐蔭×桐蔭学園
▼いつもより速いラグビーで勝負。 桐蔭学園も自分たちの強みを出して、相手を上回った。 試合開始直後の5分に先制トライを許したものの、その後、時間の経過とともに自分たちのペースに引き込んだ。 16分にスクラムから攻めてトライを返すと、前半終了間際には、相手の攻撃の途中にターンオーバー。そこから果敢に攻めた。 多くの人とパスを集中させた攻撃は、最終的にトライに結びつく。前半を12-10とリードして終えた。 結果的にこの得点シーンが、この日の桐蔭学園のアタックマインドを示していた。 後半に入ると、桐蔭学園の意志が明確に伝わる時間が長くなった。 6分、9分とトライを重ねた。紺色のジャージーは動き回り、タテに力強く、たくさんのパスをした。 振り回された黄色いジャージーには、前半序盤の力強さはなくなっていた。ヘトヘトになり、ピッチ上で歩く選手が何人もいた。
それでもセント オーガスティンズ カレッジは、22分、25分とトライを挙げ、一時は12点差がついていたスコアを22-22としたのだから地力と闘争心があった。 決勝点は後半31分だった。 スクラムでの相手反則でPKを得た桐蔭学園は、SO竹山史人のタップキックからの速攻を号砲に全員で攻めた。 重ねること11フェーズ。最後は右外で崩し切って決勝トライを挙げ、死闘にケリをつけた。 FL申驥世主将は、「普段からやっている速いラグビーをもっと速くして、相手を疲れさせようとしました。そして、ラックを作ると相手の長い手にやられてしまうので、前へ出て立ってボールをつなぐことを意識しました。リードしても守りに入らず、攻めていけたのが良かった」と試合を振り返り、決勝へ向けて、「(全国)選抜で完敗した大阪桐蔭さんにリベンジしたい」と意気込みを口にした。
▼米・ジェスイットハイスクール初勝利。 上位チームが戦う、メインスタジアムの試合に多くの人の目が集まった一日。しかし他のグラウンドでも、選手たちの熱があちこちで発信されていた。 13位~16位決定トーナメントでは、ジェスイットハイスクール(アメリカ)がチュンブク ハイスクール(韓国)に21-14と勝ち、今大会初勝利を挙げた。 アメリカからの出場チームは大会初。歴史に刻まれる勝利だ。 WTBアラン・コルダーノが挙げた2つを含む3トライは、プールステージの3試合でノートライに終わった同チームにとっては、大きな進化を示すものだった。 全員が高校でラグビーを始めた。アメリカンフットボール出身者が多く、2トライのコルダーノもランニングバックの位置でプレーしていたそうだ。 アンドリュー・アコスタ ヘッドコーチは、「プールステージは相手の圧力を受けて自分たちのスタイルを出せませんでしたが、きょうは目指しているスタイルを出せた。若い選手たちの成長を感じる」と頬を緩めた。 相手の韓国も、SOイ・ソンジェがチーム今大会初得点、初トライを記録。持てる力は出し切った。