相手の本音を教えてもらうために、試してほしい3つの質問テクニック
質の高い質問をするための3つのテクニック
1. 相手のリアクションを確認してから本音を引き出す 質の高い質問をするテクニックの1つは、Wetzler氏が「リクエスト・リアクション(相手の反応を要請する)」と呼ぶものです。 聞く側はまず、こう言うのです。 「こうしたいと思うのですが」 「提案なのですが」 そして次に、こう言いましょう。 「率直な感想は?」 「どのように受け取りましたか?」 「何か抜け落ちている点はありませんか?」 このとき、あなたが相手に求めているのはリアクションです。この方法はとても有効です。 私たちは、自分の考えを誰かに述べたとき、「相手が何か感じたり思ったりしたなら、それがいい感想であれ、悪い感想であれ、きっとそれを教えてくれるはずだ」と思ってしまいがちです。もし何も反応がなかったら、同意してくれたのだと。 ところが実際は、必ずしもそうではありません。理由はさまざまですが、人は多くの場合、「本当の感想」を述べることに不安を感じます。 しかし、先ほどのような質問を行なうことで、相手から本当の感想を聞き出せる確率が一気に上がります。 2. 疑問点や言葉の意味を明らかにする 2つ目のテクニックは、Wetzler氏が「混乱を一掃する作戦」と呼ぶものです。 人が何か発言したとき、「その言葉が意味することを自分は理解している」と私たちは思いがちです。ですが、そうとは限りません。 Wetzler氏は、こう聞くといいと言っています。 「〇〇とおっしゃっていましたが、それはどういうことなのでしょう?」 「あなた自身は〇〇をどのように定義しますか?」 ポイントを明確にするための時間を取るだけで、会話はずっと実り多いものになります。 3. 別の表現に言い換えて確認する 3つ目のテクニックは、Wetzler氏が「コールバック&テスト」と呼ぶ作戦。 誰かが言ったことに反応する前に、あなたが今聞いたことを、別の表現に言い換えて相手に返してみるのです。 たとえば、このように聞きます。 「あなたはこのようなことを言われていたと、私は理解しています。間違っていないでしょうか?」 私がこう聞くと、相手は50%以上の確率でこう返事をしてきます。 「うーん、大体は合っていますが、ちょっと違っているところもありますね」。 あるいは、「ええ、合っていますよ。あ、そうだ、1つ言い忘れたことがありました」と返ってくる場合もあります。 コールバック&テストの効果は、得られる情報量を増やすことだけにとどまりません。会話のペースを落としてくれるので、状況が緊迫してきたときにも、その効果を発揮してくれます。 あなたはわざわざ時間をかけて、相手が言っていることを自分の言葉に置き換えています。こうした行動は、あなたが相手のことを大切に思っている、相手の意見を理解したいと思っているというメッセージとなって、相手に伝わる──そうWetzler氏は説明します。