斎藤兵庫知事「謙虚な心抱き一からスタート」 2期目就任、SNS上の論争「見る余裕なかった」
17日投開票の兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏(47)は19日、県庁で就任式に臨んだ。2期目の就任会見で冒頭「仕事は一人ではできない。感謝の思い、謙虚な心を抱いて一からスタートする」とあいさつ。職員への感謝や意思疎通について言葉を重ね、県議会などで指摘されてきたコミュニケーション不足を解消する姿勢を強調した。 【写真】再選の斎藤氏「仕事通じ信頼関係もう一度つくる」「SNS、投票に結び付いた」 斎藤知事は初登庁後に臨んだ政策会議で、幹部約40人を前に「指摘や課題があれば言ってほしい。私からも積極的にコミュニケーションを取る」と話した。また交流サイト(SNS)上で県職員に対して県内外から厳しい批判があったと言及。「県職員の皆さんは一生懸命仕事をしていて、大変優秀だ」と県民に対して理解を求めた。 就任会見では、建設計画を凍結した県庁舎の再整備について「知事選での公約のとおり、スリムでコンパクトな庁舎を目指し、有識者会議で議論している」と述べ、建設に向けた方針を示した。 また、自身の当選に寄与したとされるSNSの効果を問われると「SNSも大きなポイントだったが、街頭などでも直接訴えた。政策への期待が大きかった」と説明。「物価高対策など県民が直面しているさまざまな課題に寄り添って支援する」とも強調した。 一方、知事選ではSNS上で立候補者や関係者への誹謗中傷や誤情報が拡散された。受け止めを問われた斎藤知事は「目の前の県民の皆さんにしっかり接することに専念していたので、そういうところを見る余裕がなかった」「心ない誹謗中傷は控えていくことが大事」と応じた。 斎藤知事は昨年10月の定例会見で、SNS上の誹謗中傷や誤情報の広がりを防ぐため、条例の制定を検討するとしていた。「引き続き準備や検討を進めたい」とした上で「SNSは冷静に使うことが大事」と話した。(金 慶順、前川茂之)