木造住宅、床傾斜は相談を 国交省、大地震後の点検へ冊子
国土交通省は、震度5強以上の地震に遭った木造住宅に住み続けられるかどうかを住民が点検し、判断するためのデジタル冊子を作った。ボールが床を転がったり、基礎部分に3カ所以上のひび割れがあったりした場合は、耐震性が低下している恐れがあるとして、自治体や専門家に相談するよう呼びかけている。 対象は、耐震基準が強化された1981年6月以降に建てられた3階建てまでの木造住宅。家全体が傾いたり、柱が折れたりして、明らかに危険性が高い住宅は除く。 冊子は、住民が目視で確認する項目を列挙した。具体的には「床をボールが転がる」「敷地内に液状化やひび割れがある」「窓の開閉がしづらくなった」のうち一つでも当てはまれば相談が必要だ。基礎に破断や3カ所以上のひび割れがある場合も耐震性が低下している恐れがある。ひびは、はがきが入る厚さが危険の目安になる。 このほか外壁の目地がずれるなど大きな損傷が見つかれば、専門家にチェックしてもらった方が良いとしている。
冊子は、国交省や日本建築防災協会がホームページに掲載している。