台湾、立法院改革案への「中国関与」は「フェイク」 第2野党民衆党委員団トップ
台湾の第2野党、台湾民衆党の立法委員(国会議員に相当)団トップ、黄国昌氏(50)が産経新聞の取材に応じた。与党・民主進歩党が強硬に反対する中、立法院(国会)の権限を強化する関連法案を推進する理由や、立法院のキャスチングボートを握る民衆党の今後の活動方針について聞いた。 【比較してみる】中国と台湾の軍事力 --なぜ最大野党の中国国民党と協力して立法院改革法案を進めているのか。1月の選挙で民衆党に投票した人の中には「国民党にべったりだ」として失望を表す人もいる 「2月に民衆党と国民党の幹部による協議を行い、双方の優先法案リストを突き合わせた結果、立法院改革など3つの法案を協力して進めることになった」 ■改革推進は公約 「立法院改革は民衆党が選挙前の昨年12月から一貫して主張してきた。行政と立法の関係はチェック・アンド・バランスであるべきだが、台湾では行政権が強すぎて、立法権は有効な監督を行うことができない」 「民進党は、野党だった時代は立法院改革を進めようとしたが、政権を獲ってからは後ろ向きになった。公聴・調査制度の創設や政府人事への同意手続きの厳格化は民進党が過去に主張していた内容だ」 「われわれは選挙での公約を履行しており、国民党はそれを支持している。小さな政党は大規模政党と協力しなければ少しも前に進まない。われわれは8議席しかない」 「一部の民衆党支持者が失望している原因は、立法院改革法案などを進めていることでは決してない。なぜなら公約だからだ。われわれは国民党が提出する法案にすべて賛成するわけではない。民衆党支持者の一部が失望している理由は、一部の台湾メディアの影響を受けているからだ」 ■偽情報の証拠がない --野党が進める立法院改革法案は民進党政権の力を弱めるのが目的で、その背後で中国共産党が動いているとの指摘もある 「民進党委員団トップの柯建銘氏は、法案の背後で(中国国家主席の)習近平氏が指揮していると言ったが、証拠を出してほしい。何もない。これは偽情報でありフェイクニュースだ」 --民衆党は今後も国民党と協力していくのか。民進党と協力する可能性は