新潟・燕の老舗が生んだ手のひらサイズの「おろし金」の威力!
ファッションからカルチャー、旅やホテルからガストロノミーまで、ラグジュアリーライフをテーマに執筆活動を行っているコラムニストの中村孝則さんが、毎回1つのテーマのもとに真の“贅沢”をご紹介する連載です。今回のテーマは……。
■ 『ツボエ』の「おろし金」
料理男子と大上段に構えるほどではないにせよ、LEON読者の多くは料理好きではないかと推測しています。ジローラモさんも得意ですしね。その道具選びもファッションアイテムと同じくらい、デザインを気にされているのかと。 キッチンツールは、鍋釜などの厨房の裏舞台で活躍するものと、カトラリーや食器などの表舞台で活躍する2種類に大きく分けられます。人前で最終調理をする、という意味では、おろし金は表道具の最たる道具ではないでしょうか。なぜならそれは、テーブルで仕上げるのに活躍する道具だから。ワサビや生姜といった薬味からパスタにかけるチーズまで、おろし立てが一番美味しいのはもちろん、おろしている最中に広がる風味や所作も美味しさを引き立てますからね。
新潟県燕市の創業100年を超える、おろし金やヤスリを専門とする金属加工の「ツボエ」が機能美を追求した手のひらサイズのおろし金。アルミニウム合金製で、縦105×横92×厚さ23㎜で25gのコンパクトさ。各2200円/ツボエ
この『irogami ひとひらのおろし金』は、手のひらにすっぽりと収まるサイズ感もサプライズですが、その削り感と言うか切れ味も驚き。というのもこちらのアイテムは、研究を重ねて開発した専用機で、おろし目をひと目ごとに精度よく掘り起こしているのだそう。しかも、絶妙な目の配列を作ることで、食材がおもしろいようにおろせる!というわけ。例えば、パスタの仕上げにパルミジャーノ・レッジャーノを手のひらのなかでサクサクッとおろせば、その所作も含めてお相手に喜ばれるのではないでしょうか。 わずか25gゆえキャンプや旅先でも重宝しますし、カラーバリエーション豊富でパッケージのデザインも洒落ているため、ホームパーティーの手土産やギフトとしてもオススメ。料理男子ならずとも、ぜひご活用ください。
● 中村孝則(なかむら・たかのり)
コラムニスト。世界各地を独自の視点で読み歩き、さまざまなメディアでラグジュアリーライフを提案。「世界ベストレストラン50」の日本評議委員長も務め世界各地で美食探求の日々を送る。 2024年8月号より ※価格はすべて税込み価格です
文/中村孝則