室内で起こる赤ちゃんの事故!3位は誤飲、2位は転倒、1位は…?小児科医が予防法も解説
家の中には、赤ちゃんの事故・けがにつながる危険がいっぱいあります。とくに赤ちゃんが動けるようになってくると事故が増えてきます。ママ・パパたちは協力して室内のあちこちをチェックして、早め早めの対策を心がけましょう。リビングでの事故の危険性について小児科医の山中龍宏先生に聞きました。 【画像】覚えておいて!赤ちゃん・子どもを救う心肺蘇生法の手順
よく動く4カ月以降はいろいろな事故が…。今すぐお部屋をチェック
4カ月以降は、首がすわり、動きが活発になる時期。寝返り前でもよく動き、ソファなどから転落することもあります。寝返りやおすわり・はいはいを始めると、見たものに手を出し、なんでも口に入れるようになるので誤飲・誤えん・窒息の恐れも。赤ちゃんの行動範囲が広がると目を離したすきに起こる事故が増えるので、成長を見越して対策をすることが重要です。おすわり・はいはいのころに起きやすい事故について解説します。
【室内での転落事故】チェアやソファから転落して打撲
チェアからの転落は、離乳食が始まると増える事故です。ベビーチェアを使うときは必ずベルトをしましょう。ベルトをしないと、座ったままバランスを崩すほか、座面に立ち上がってしまって転落することもあります。 ソファからの転落は、寝返り前でも動いて落ちるので、目を離すのはNGです。大人がその場を離れるときは、赤ちゃんをベビーベッドに移動するか、床に下ろしましょう。
【室内での転倒事故】テレビ台につかまり立ちをして転倒
テレビを置いている台などにつかまり立ちしたあとに転倒したり、テレビと一緒に転倒する危険もあります。転倒防止グッズを使い、台や壁にテレビを固定するか、もしくはガードをつけて近づけないようにしましょう。 台の角にぶつかると打撲や切り傷になることもあるので、専用のクッションをつけてガードしましょう。
【室内での誤飲事故】小さなものを口に入れて飲み込む
3才児が口を開けた最大口径は39mmとされ、直径39mmの円を通る小さいものは誤飲する危険があります。小さいものは、赤ちゃんの手の届かない場所へおきましょう。ネオジムなど強力磁石、コイン形電池、水で膨らむボール状の樹脂製玩具はとくに注意。 また、リモコンの電池のふたを自分ではずして、電池を誤飲する事故も起こっています。リモコンのふたはテープなどを使って開かないようにしておきましょう。 たばこや電子たばこの誤飲も増えています。ゴミ箱に捨てた吸いがらを誤飲するケースもあるので、必ず赤ちゃんの手の届かない所へ。禁煙も考えたほうがいいでしょう。 監修/山中龍宏先生 取材・文/ひよこクラブ編集部 赤ちゃんは、昨日できなかったことが今日できるようになることもあります。山中先生は「事故やけがにつながらないよう、成長に先立った対策をとりましょう。また、新しい製品は生活を便利に快適にしてくれる半面、新たな事故が起こる可能性があります」と言います。赤ちゃんと過ごす環境で危険ではないか、考えながら取り入れましょう。 ※データは、0カ月~1才11カ月の赤ちゃんを持つママ412人にインターネット調査を行い、アンケート結果をまとめたものです。 参考/『中期のひよこクラブ』2024年春号「事故・けがの危険ビジュアルMAP」 ●記事の内容は2024年3月の情報で、現在と異なる場合があります。 監修者 【小児科医】山中龍宏 先生 PROFILE:緑園こどもクリニック 院長 1974年東京大学医学部医学科卒。 東京大学医学部小児科講師、焼津市立総合病院小児科科長、こどもの城小児保健部長などを経て、 1999年4月より「緑園こどもクリニック」院長。1985年9月、プールの排水口に吸い込まれた中学2年女児を看取ったことから事故予防に取り組み始め、現在、こども家庭庁 教育・保育施設等における重大事故防止策を考える有識者会議委員。2014年より特定非営利活動法人 Safe Kids Japanを設立。理事長を務める。
たまひよ ONLINE編集部