青学大の原晋監督

　全日本大学駅伝（3日、愛知・熱田神宮西門前～三重・伊勢神宮内宮宇治橋前、8区間106・8キロ）で3位だった青学大の原晋監督が、次なる戦いに向けて一定の手応えを口にした。 「イーゴ大作戦」のもと、6年ぶり3度目の優勝を目指した今大会は2区で先頭に立つと、後半までレースの主導権を握ったが、最終8区で塩出翔太（3年）が力尽きた。指揮官は「（ワシのように）4区くらいまでは高く飛び上がったけど、そうしたら偏西風に乗って違うところにゴールしちゃった」と苦笑いを浮かべながらも「まさか塩出が最後3番まで落ちるとは思わなかったけど、悔しさを箱根でぶつけてほしい」とすぐさまハッパをかけた。 　今大会は国学院大が初優勝。出雲駅伝に続いて今季2つの目のタイトルを獲得した。「やっぱり着実に駒沢イズムと前田くん（康弘監督）のキャラの融合系で、新しいメソッドを独自で展開している」と強さの要因を分析した一方で、指揮官には箱根路を何度も制してきた経験値が備わっている。「出雲、全日本、箱根と落ちる感じではなく、ホップステップジャンプじゃないけど、出雲、全日本を通して箱根につながるレースはできた」と振り返った。 　連覇が懸かる箱根駅伝を見据える上で「当たり前のことを当たり前のようにやっていく。箱根に対して否定的ではなくて、今回の負けた悔しさを肯定的に捉えて、チャレンジしていきたい。いずれにしろ1強じゃないので、3強（国学院大、駒大、青学大）の戦いになってくる」とニヤリ。百戦錬磨の名将は、最終決戦へしたたかに準備を進めていく構えだ。