乾燥が気になり始める季節には、潤いを生み出す食材を使った簡単でおいしいスープを〔久保奈穂実さんのおいしい漢方レシピ〕
【連載】久保奈穂実の「おいしい漢方レシピ」
古くから癒しや回復の薬としても親しまれてきた、スープやドリンク。薬膳的効能から選んだ食材で作る一杯で、毎日の生活に養生の知恵を取り入れてみませんか。国際中医薬膳管理師・漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、忙しくても、疲れていても、身近な食材でササっとできる、簡単でおいしくてヘルシーな漢方レシピをお届けします。
〔10月の漢方レシピ〕 肌と心を優しく潤す、えのきとトマトと卵のスープ
卵は肌や髪の乾燥の改善だけでなく、気血を補ったり、精神を安定させる「安神(あんじん)」効果がある、頼もしい食材の一つです。 これからの季節、乾燥やコロコロ便になるタイプの便秘にお悩みの方は、今のうちから潤すことを意識しておきたいもの。今日ご紹介するのは「えのきとトマトのふんわり卵スープ」。えのき、トマト、卵、いずれも潤いを生み出す食材です。
えのきとトマトのふんわり卵スープ
卵にトマトの酸味を組み合わせることで、卵の補血効果をアップ。卵の安神効果で、気分の落ち込みもやわらぎますよ。 ●材料と作り方 1)鍋に湯を沸かし、コンソメを加える。 2) 食べやすく切ったえのきとトマトを加え、片栗粉で少しとろみをつける。 3) 溶き卵を箸に伝わせて流し入れる。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen
※この記事は、久保奈穂実『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』を再構成しています。