「“1日200キロカロリーで健康に”というデマを信じ…」 SNSにだまされ拒食症になる若者たちの自殺が豪で増加
事業者は違反すれば罰金
【前後編の前編/後編を読む】「小学生ですら“人気者でないと人間の価値がない”という価値観に」 SNSにむしばまれる子供たち オーストラリアでSNS禁止法が成立へ 【写真を見る】殺人、イジメ自殺に薬物 SNSにハマる若年層の行動が社会問題となっているオーストラリア オーストラリアでSNSを禁止する世界初の法律が具現しようとしている。実際は16歳未満という限定が付くが、そこにこそ、かの国が抱える恐ろし過ぎる現実があった。日本も対岸の火事とばかりに無関心ではいられないのだ。 ***
「酒」や「タバコ」、「ギャンブル」が未成年で合法という国は、ほとんどないだろう。これらは言うまでもなく、未成熟な子供たちの心身の健康に多大なる影響を及ぼす。こうしたリスクからいかに子供たちを守るかとの課題に各国が取り組む中、遂に「SNS」が規制される時代になったということか。 11月28日にオーストラリアの議会で可決された「SNS禁止法案」。対象となるサービスは、旧ツイッターのXやフェイスブック、インスタグラムや動画投稿アプリのTikTokと多岐にわたる。16歳未満の青少年は、たとえ親の同意があってもSNSへのアクセスを禁止する厳しい法案で、1年の猶予期間を経て施行される。 親や子供など利用者側に罰則規定はないが、SNSサービスを提供する事業者へは16歳未満のアクセス防止措置を義務付け、違反すれば罰金を科すというのだ。
「6割の国民が賛成」
外信部記者によれば、 「11月7日に豪政府が発表しましたが、主導するアルバニージー首相は、『ソーシャルメディア(SNS)は社会に害悪をもたらし、子供たちを本当の友人や真実の体験から遠ざけている』と語り、法規制の必要性を訴えました。六つの州政府の首相や主要野党とも合意を取りつける見通しで、世論調査でも6割の国民が賛成です」 世界でも初となる法案が可決される背景には、オーストラリアが抱える深刻な“SNSの闇”がありそうだ。今のところ現地の細かな事情は漏れ伝わってこないが、実際のところはどうなのだろうか。