能登復興の鼓動響け 赤羽ホールで太鼓フェス 輪島、志賀など11団体が熱演
いしかわ秋の芸術祭文化絢爛(けんらん)「能登半島地震復興祈願太鼓フェスティバル 響け!再生の鼓動」(北國新聞社後援)は24日、北國新聞赤羽ホールで開かれ、出演した県内外の11団体が、能登の復興へ熱い思いを込めて多彩な音を響かせた。 県内から輪島市、七尾市、金沢市、志賀町、内灘町、川北町の計10団体が出演した。 輪島市の「輪島・和太鼓 虎之介」がオープニングを飾り、能登のキリコ祭りを題材とした勇壮な演奏を披露。ほら貝を取り入れた志賀町の「志賀豊年力太鼓保存会」は打ち手が入れ代わり立ち代わり交代し、軽やかな身のこなしで拍手を浴びた。 石川勢の最後に登場した輪島市の「御陣乗(ごじんじょ)太鼓保存会」の槌谷博之代表はあいさつで、地元の名舟町では地震によって担い手として期待していた子どもたちが故郷を離れたと紹介。「伝統の継承は悩ましいが、われわれがもう少し頑張って太鼓の音を響かせたい」と決意を語り、メンバーと共に鬼気迫る太鼓を繰り広げた。 フィナーレは特別ゲストである愛知県東栄町の「志(し)多(だ)ら」が務め、祭りをイメージしたパフォーマンスでは桶太鼓に笛と鈴が加わり、にぎやかな踊りの輪を広げた。他の出演者も手を振って舞台に上がり、観客も一体となって手拍子を送った。 主催した県太鼓連盟の米田直樹会長は「能登の復興はまだ遠いが、太鼓がある限り負けはしない。太鼓が響けば勇気づけられる」と話した。