モロッコにアフリカ勢初・“W杯優勝”のポテンシャルはあるか ハキミ、ラヒミ、アコマックらパリ五輪で見せた個の能力
1つの黄金世代を迎えている
今回のパリ五輪・男子サッカーで見事銅メダルを獲得したモロッコ代表。準決勝ではスペインに敗れたものの、今大会のモロッコはかなり完成度の高いチームに仕上がっていた。 何より目立ったのが『個の能力』だ。オーバーエイジ枠で参戦していたパリ・サンジェルマンDFアクラフ・ハキミ、アル・アインFWソフィアン・ラヒミの実力はさすがの一言で、ラヒミは8ゴールを挙げて大会得点王に輝いた。2人はA代表の主軸でもある。 若手の能力も高い。ボランチではスタッド・ランスに所属する197cmの大型MFアミル・リチャードソンが話題を集め、今夏の活躍から獲得に関心を示すクラブも出てきた。今大会でブレイクした選手の1人だ。 2列目には個人で仕掛けられる選手が揃っており、10番を背負ったビジャレアルFWイリアス・アコマック、レアル・ベティスFWアブデ・エザルズーリはテクニックも縦への推進力も一級品だ。モナコFWエリーゼ・ベン・セギル、ヘンクMFビラル・エル・カンヌスも実力者で、いずれもA代表でプレイしている。 五輪世代の選手がA代表の常連となっているのは1つの強みで、この世代で2大会ほどワールドカップを戦えるのではないか。2022ワールドカップ・カタール大会でベスト4に入ったことも記憶に新しく、モロッコはこの世代でもっと大きな成功を掴むことになるかもしれない。
構成/ザ・ワールド編集部