Jリーグ“最強”クラブは? パワーランキング18位。J1で旋風も課題続出? スタジアム問題、育成もできず
サッカークラブの持つ影響力は単一の尺度で測れるものではないが、複数の指標から見えてくるものがある。今回はJ1、J2、J3の全60クラブを対象に、成績、人気、育成、売上の4つの指標を抽出して数値を組み合わせてランキング形式にした。果たして、最も“力のある”Jクラブはどこなのだろうか。ランキングを順位ごとに紹介する。※見出しの括弧内の数字は、各項目の1位(最高位)を60ポイント、60位(最下位)を1ポイントとして降順で計算した合計値。
18位:FC町田ゼルビア(174) 2024リーグ戦成績:3位(J1) 2024シーズンホームグロウン人数:4人(27位タイ) 2024リーグ戦ホームゲーム平均入場者数: 17,610人(14位) 2023年度営業収益:約34億900万円(17位) クラブ史上初となるJ1リーグ挑戦で、いきなり優勝争いを繰り広げたFC町田ゼルビアは、堂々の3位でシーズンを終えた。ドレシェヴィッチ、オ・セフン、藤尾翔太、昌子源、仙頭啓矢、杉岡大暉といった新戦力の補強が軒並み成功し、上位争いを盛り上げた点は大きな成果といえる。 大型補強でチーム力を飛躍させた反面、ホームグロウン選手は少なく、シーズン開幕時でわずか4人だった。J1ではホームグロウン選手を4人以上登録しなければペナルティーが科されるが、ギリギリでそれを回避した。 その上、奈良坂巧、樋口堅、三鬼海、青木義孝の4人はそれぞれシーズン途中に期限付き移籍で町田を離れたため、シーズン後半戦はホームグロウン選手がゼロだった。この点は今後の課題だろう。 今季の平均観客数は17,610人を記録し、クラブレコードを更新した。国立競技場での試合開催が動員数の増加に寄与したが、本拠地である町田GIONスタジアムの収容人数15,320人を上回っている。その点では、スタジアムの規模がクラブの成長に追いついていないとも言えるだろう。 営業収益は約34億900万円で、2023年度と比較して約14億9000万円増加した。これによりリーグ17位にランクイン。J1で優勝争いを繰り広げた影響を考えると、さらなる収益の上昇が期待される。 2024シーズンのピッチ上での成功を、その他の項目の成長につなげられるか。来季は、町田が強豪として定着できるかを左右する大事なシーズンとなりそうだ。
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