知らない間に顔がたるむ「5つのNG習慣」を医師が解説。“表情筋ストレッチ”がなぜダメか
SNSでバズった美容情報や、有名人の発信する美容情報を鵜呑みにしすぎていませんか? やり方が間違っていると、せっかくの努力が逆効果になることも! 肌の再生医療の専門家として5000人以上の患者さんを診てきた医学博士・北條元治先生は、「美容をがんばっている人が『間違った方法』で根を詰めてやってしまうことで、余計に良くない方向にいってしまうこともある」と指摘します。 北條先生の著書『40代の壁を乗り越える美容トレ「肌の再生医療の専門家」が忖度なしで教える最高のエイジングケア』(KADOKAWA刊)より、間違いがちな美容のやり方・考え方に対して、医学的な正解を一問一答のクイズ形式でお届けします(以下、同書より抜粋・再構成)。
【問題】「肌のたるみ予防」でやってはいけないのは?
A. 表情筋のストレッチをする B. 日焼け対策を行う
【正解】表情筋のストレッチをする
正解はAの「表情筋のストレッチをする」でした。
【解説】やってはいけない5つの習慣
結論からお話しすると、次の5つは肌のたるみを促進させます。 ①日焼け ②タバコ ③ストレス ④表情筋ストレッチ ⑤無理なダイエットです。 1つ目は、日焼けです。日焼けは太陽からの太陽光、いわゆる放射線の一種みたいなものから引き起こります。太陽光の中にはUVA・B・Cがあって、一番厄介なのはUVAです。真皮部分のコラーゲンやエラスチンを破壊し、さらに細胞毒性もあるので、これらを作る真皮線維芽細胞というものまでも破壊してしまいます。表皮のみでしたら、ターンオーバーで消えたりレーザーを当てたりして何とでもやりようがありますが、UVAによって破壊された真皮というのはもう絶対に戻ってきません。たるみに対して、日焼け対策は必須です。
表情筋のストレッチは「ボトックスの真逆」
2つ、3つ目は、タバコとストレスです。これらは真皮や血管を攻撃します。血管が収縮されることでコラーゲン・エラスチン、またそれらを作っている真皮線維芽細胞も破壊されています。ストレスも同じようにフリーラジカルを多く出します。これらは細胞毒性が非常にあり、細胞にダメージを与えますので、タバコとストレスはセットでダメと覚えてください。 4つ目に表情筋のストレッチです。なぜなら「表情筋は鍛えられるものではない」からです。間違えた方法でやるとかえってシワが増え、たるみの原因になります。表情筋を動かすことによってできるシワがあるなら、動かさなければいいという発想の下で出てきた治療法が「ボトックス」です。表情筋のストレッチはこの治療法の真逆を行くから、絶対にやめましょう。