2025年参院選/与野党それぞれの課題は?
YouTube「選挙ドットコムちゃんねる」では、毎週選挙や政治に関連する情報を発信中です。 2025年1月7日に公開された動画のテーマは、2025年参院選についてです。 ゲストに作家・乙武洋匡氏と選挙プランナー・松田馨氏をお招きし、次期参院選の野党共闘や自民党の政権運営のゆくえについて解説します。 【このトピックのポイント】 ・維新と立憲、維新と国民の共闘の行方 ・自公はこのまま行くと過半数割れ確定!? ・SNS選挙の問題点と改善策
参院選で野党共闘の構図
今回は、今年の夏に行われる参議院議員選挙を取り上げます。 2025年参院選の注目ポイントは以下のとおりです。 ・自公過半数確保?過半数割れ? ⇒過半数を維持するには50議席必要(改選65議席) ・石破茂総理で参院選? ・衆院選で躍進した国民民主党の勢いは続く? ・れいわ新選組、参政党、日本保守党 議席確保は ・SNS選挙は続く? この注目ポイントの一覧を見て「この一覧に維新の『い』の字も書かれなくなっちゃったな」とつぶやく乙武氏。 乙武氏「野党第一党の立憲を超えるかと言われていたのに。流れが早い……」 MC鈴木邦和「1年でもうガラッと変わりますよね……」 吉村洋文氏が代表となった日本維新の会は、参院選に向けて立憲民主党と1人区の候補者調整をすすめています。 参議院選の1人区は32選挙区。2019年の参院選で1人区は与党が22勝10敗でした。 松田氏「野党側が候補者を一本化して、『与野党激突一騎打ち』という形にすれば、今回の衆院選ベースで考えれば、野党が圧勝しますよね」 一方、乙武氏は「国民民主と維新がちょっと大きなまとまりになったら面白いんじゃない?という見方があった」と言及。 しかし、2023年に国民民主党を離党した前原誠司氏が維新の共同代表に就いたため「まとまるもんも、まとまらないでしょ」と苦笑しました。
石破総理は続投?自民党は過半数割れ?
MC鈴木「野党がまとまらなかったら、自民党はある程度、過半数は確保できそうなのでしょうか?」 松田氏は、前回の衆院選の結果で石破総理が「選挙の顔としてダメでしたという結果がはっきり出ている」と指摘します。このまま自民党が石破総理のまま選挙を戦うのは「相当きついでしょうね」と述べました。 MC鈴木「顔を変えたら自民党の支持率が上がって勝てることに懐疑的な人が、自民党内にいるということですか?」 松田氏「やっぱり、政治とカネの問題に決着をつけられていないですよね」 与党は、政治資金規正法の改正などを行っていますが、「裏金」と指摘された金額について十分に説明できない議員が一定数いるため、政治とカネの問題の解決には至っていません。 松田氏「もう1回、野党に転落しない限りは、この状況は改善しないんじゃないかという人までいる」 2007年の参院選で当時の民主党が勝利し「衆参ねじれ」状態となり、2009年の政権交代に繋がりました。参議院がねじれた場合、過半数をひっくり返すのに、6年かかると松田氏。「ここで自民党は踏ん張れずに、本当に自公が過半数を割ると非常に厳しい」と語りました。 次期参院選の勝敗ラインについて自民党は「与党で50議席」と話しています。 このラインについて松田氏は「自民党が40を切っても、公明党が頑張っていけるかもしれない。というくらいの低いハードル」と言及しました。 公明党については「選挙のやり方を常にアップデートしていく党なので、 自民党ほど大崩れするっていうイメージは全くない」と松田氏。 しかし、前回の結果をみても、公明党もある程度の苦戦が予想されます。 一方、昨年の衆院選で、議席を減らした日本維新の会、議席を伸ばしたれいわ新選組、国民民主党、立憲民主党がどうなるのか。国政政党要件を満たした日本保守党が勢力を維持できるかなど、「最後の一議席みたいなところが、与野党の攻防に影響する可能性もある」と松田氏は語りました。