被災者や建築士によるセミナー「地震から命を守る」/埼玉県
ことし1月に起きた能登半島地震では、石川県だけで9万件以上の住宅の被害がありました。 そんな大地震の被害から身を守ってもらおうと、被災者やさいたま市内の建築士が、いざというときの備えを市民に伝えるセミナーを開きました。 セミナーは、市内の一級建築士などで作る、埼玉建築士会さいたま北部支部が初めて企画し、市民およそ50人が参加しました。 4日ははじめに、石川県穴水町で薬局を経営し、能登半島地震で被災した原将充さんが自身の体験を語りました。 原さんは住宅に被害がなく、翌日から医師と避難所を巡回し、被災者に薬を処方していたということです。 家から薬を持ち出せなかった人も多く、原さんは、▼日頃から玄関先や、地震が起きても壊れにくい冷蔵庫の中に常備薬を保管しておくほか▼薬がスムーズに処方されるよう電子の「お薬手帳」を利用するようアドバイスしました。 このあと、一級建築士でさいたま市の住宅耐震診断員を務める平田繁さんが、地震に弱い住宅の構造について解説しました。 平田さんは、▼重たいものは1階に置き住宅の2階を軽量化しておくことや▼たんすなどは強度がある壁を選んで、上部を固定することで、被害を最小限に抑えられると話しました。