小学5年のとき、突然激しい痛みに襲われ… 「嘘つき」と言われながらも“目に見えない病”に対する理解を求め活動する女性に迫る
”線維筋痛症”という病気をご存知でしょうか。線維筋痛症とは身体の広範囲に痛みが生じる慢性的な疾患です。この病気はあまり知られておらず、見た目からはわかりにくい症状のため理解が得られにくいというのが現状のようです。 【写真7枚】症状について綴ったXの投稿内容(@eri_kumachiwawaさんより提供) 線維筋痛症を患っている明日実えり(@eri_kumachiwawa)さんは、なかなか理解が得られにくい線維筋痛症を広めるために、さまざまな活動をされています。 X上で線維筋痛症について投稿されると、同じ病気の人からのコメントや「知らなかった」という声などが寄せられました。 今回は、明日実えりさんに線維筋痛症や自身の活動などについて話を聞きました。
線維筋痛症を広めるため活動
ー線維筋痛症という病気を広めるために配信やモデルなどの活動をされてますが、そのきっかけを教えてください。 難病だけど指定難病ではないため医療費は高額で障害者年金も難しく、見た目ではわからないことから「嘘つき」と言われることも多く、すべてを終わらせたい時期がありました。でも最期になにかしたい、どうせなら同じ病気の方の役に立ちたいと思い、タイミングよくSNSで声をかけてもらった配信のイベントに出たのがきっかけです。 ーSNSで発信をしているなかで、病気についてどんな反応がありましたか? 初めて知ったという方がほとんどでしたが、どんな病気なのか調べてくれたり家族や学校の先生に「知ってる?」と話してくれたりした方もいました。少しでも病名が広まるきっかけになればと応援してくださる方が大勢いて感謝しかないです。 ー配信ではリスナーの方とどのようなお話しをしていますか? 特に何の変哲もない、その日にあったリスナーさんのお話を聞いたり、一緒にゲームをしたりしています。
線維筋痛症を発症してから診断がつくまで
小学校5年生のときから痛みを感じていたえりさん。診断がつくまでの経緯について聞きました。 ー症状が出てから学校生活などはどのように過ごしていましたか?また、そのころの心境なども教えてください。 当時は線維筋痛症についての認知度が今以上に低く、痛みを訴えても「みんな我慢しているんだ」と必ず言われるので「そういうものなんだ」と思って常に全力を振り絞っていました。そのせいか、よく食べよく寝る健康児と言われていましたね。 仮病や嘘つきと言われるのが悔しくて常に笑っていたのもあります。 ー社会人になって倒れてしまったとのことですが、そのころは発症した小学生のときよりも症状が悪化していたのでしょうか? 痛みが以前よりも酷くなり、いろいろな病院を転々としていたものの線維筋痛症にはたどり着けず、仕事中に痛みが限界に達して迷走神経反射を起こして倒れました。 小さい頃から、どこまでの痛みが普通のものなのかよくわかっていなかったので、悪化している自覚はあったもののどうしたらいいのかわからず限界まで達してしまったんだと思います。 ー動けない体になり、十数件の病院を回ってようやくついた病名だそうですが、なかなか診断がつかないことにどう思われましたか?また、病名がわかったときの心境についても教えてください。 なかなか病名がつかないものの、働けず動けずだったのでお金と時間がただただなくなっていくのが怖くて仕方なかったです。診断がついたときは「自分は嘘つきじゃなかったんだ」とわかって泣いてしまいました。