「次のパンデミック」に備えるネットワークをどう確立させるか? SNSがつないだ「絆」(後編)【「新型コロナウイルス学者」の平凡な日常】
■SNSの功罪と、「次のパンデミック」に備えるためにお願いしたいこと SNSには、「有益な情報の提供・収集」と「インフォデミックの拡散」という功罪ふたつの側面があるが、基礎研究者ばかりのG2P-Japanにとって、「医療・臨床」とのつながりを持つためのパイプとして、SNSが大きな役割を果たしたのはまぎれもない事実である。 言い換えれば、G2P-Japanは、藁をも掴むように、吊り橋を渡るようにしてその活動を続けてきたともいえる。あるいは、その土台にあったのはG2P-Japanそのものの熱意とモチベーションであって、その発露としてSNSが活用された、ということもできるかもしれない。 「次のパンデミック」に備えるためには、私が専門とするような基礎研究だけでは不充分であり、医療・臨床とのつながりが不可欠である。今回のコラムで紹介した新型コロナ禍の中でのG2P-Japanの経験を「次のパンデミック」の教訓とするためには、今のうちに、きちんとしたネットワークを確立しておかなければならない。今回たぐった蜘蛛の糸を張り巡らせることで、蜘蛛の巣のようにネットワークを広げておく必要がある。 ......というわけで、もしこのコラムの読者の中にお医者様がおられましたら、ぜひ遠慮なくご連絡ください。「次のパンデミック」への備えとして、G2P-Japanのネットワーキングにご協力いただけますととても嬉しいです! 文/佐藤 佳 写真/PIXTA