103万円の壁見直し“5兆円減収”の地方は…「減収分は国が穴埋めすべき」 全国知事会が総理に“進言”【news23】
星さん: 国民民主党の「“103万円の壁”の見直し」は、控除を増やしてやるわけですが、それでは地方からは不安の声があがり、財源の問題もあります。 立憲民主党の「“130万円の壁”対策」は数千億円で、それほど財源の問題は大きくなく、地方には直接の影響はありません。 政策的な面と、2024年の通常国会や参議院選挙を睨んで、野党第一党の立憲民主党の案を重んじるべきか、28人で鍵を握っている国民民主党を重んじるかという政治的な判断を石破総理は迫られているという状況です。 東京大学准教授 斎藤幸平さん: 「財源はどうするのか」という議論に必ずなりますが、私は結構、税金を払うのが好きです。 ドイツで過ごした経験が大きいと思いますが、大学や医療費がタダで、税金にすごく支えられたという気持ちがあります。払えば払った分だけ社会に役立ってるという感じもあって、いいことはあると思います。 でも、今の日本は社会のことよりも、まず自分の手取りを増やしたいという人が多いようです。それだけ生活が厳しいのだと思いますし、「税金を払っても無駄になる」という考えが蔓延してしまっているのでしょう。 どうしても税金は必要になるのに、税金を社会のために使い、負担をどう考えるのかということを議論すること自体が難しくなってしまっているのは、根深い問題だと感じます。 星さん: 「103万円の壁」の見直しに必要な7兆円、8兆円の財源があるのであれば、むしろ大学の授業料を安くするとか、奨学金を充実させるなど、学生がアルバイトをしなくても済むような環境作りについて議論してもらいたいと思います。 小川キャスター: 「税金を払いたくない」「(税金は)少ない方がいい」という大前提をリセットして議論する必要があるのかもしれません。 ========== <プロフィール> 星浩さん TBSスペシャルコメンテーター 1955年生まれ 福島県出身 政治記者歴30年 斎藤幸平さん 東京大学准教授 専門は経済思想 社会思想 著書『人新世の「資本論」』が50万部突破
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