運動会、お遊戯会は地獄でした…同級生から「吊し上げ」にされた、発達障害の息子への「母の悩み」
学校で友だちがひとりもいない
息子の幼稚園時代は辛い思い出しかないと話すマスミさん。けれども息子は自傷行為や他害行為があったわけでもない。周囲の子供達と比べれば”変わっている子”の部類にはいるだけで、ただ大人しいだけの息子に障害があるとはまったく思わなかったという。 「療育支援は就学前にやめました。理由は距離が遠く通うのに大変だったかったからです。それに正直意味があるのかなって……。小学校に上がる就学前検診では特別学級を勧められましたが、そこまでではないと思いましたし、学校の先生にも相談したら『そこまでの手厚い支援は必要ない』とおっしゃっていたので普通学級へ進みました。 けれども入学してみると案の定、学校では浮いていました。友達がいない、整理整頓が苦手、持ち物はすぐなくす。クラスメイトとコミュニケーションをとるどころか、教室では一言も言葉を発することもしていませんでした。 ただ静かにじっとしているだけなのにからかわれ、息子はその度に発狂していたそうです。そしてその様子を更にクラスメイトがからかう、という負のループが続いたんです。 学校への行き渋りも始まりました。今みたいにフリースクールもありませんでしたので、学校へ行くか家に居るかの二択しかなく、親としては引きこもりになってほしくなかったので、無理やり行かせたこともありました。 しかしそれも上手くいかず、小学校高学年から中学校の間は学校へ行かずに自宅で過ごすことも多かったです」 …つづく<学歴の高い息子がやる仕事ではない…発達障害のわが子を「溺愛する母」に息子が放った「衝撃の一言」>では、そんなマスミさんの息子が大学生になったのちにどんな大人に育ったのか、その後をお伝えします。
吉田 みく(ライター)