ヒット連発「Netflix」企画で“一番大事にする事” 「シティーハンター」はSNSでも大きな話題に
■俳優が企画製作をする作品が続く理由 ハリウッドなど欧米では、俳優が製作会社を立ち上げ、自ら企画・製作や出演するケースが以前からあるが、日本でもそれが一般的になっていくのだろうか。 それに対して髙橋氏は「たまたまNetflixでそういった作品が続いているというのはありますが、いま改めてそのトレンドを感じることはありません」と語る。 「主演&プロデュース企画」として俳優の名前が前面に打ち出される作品は、その俳優たちのファンベースがヒットのカギとなるのであれば、多くのファンを抱える原作を映像化したエンターテインメント大作と、企画の立て付けは変わらないようにもみえる。
しかし髙橋氏は「そこは意識していない」と否定する。 「Netflixが俳優の企画を優遇しているわけではありません。先ほどの話と同じですが、あくまで企画がいいことが大前提です。『忍びの家』には、映像化するにあたって映像化するべき新しい発想がありました。俳優の方たちが賀来賢人さんの熱量に反応して、新しいチャンスだと感じることで、こうした作品が増える、というのはあるかもしれません」 そうした流れが増えていけば、日本でのユーザー数の多さに加えて、ワンストップで世界へつながるNetflixは、その受け皿の位置づけとして最上位になるだろう。
「俳優のみなさんを含む日本のクリエイターの方が新たなチャレンジをするうえでNetflixはその選択肢の1つですが、オリジナル作品を生み出すのが難しい時代のなかで、企画性を最重視することに魅力を感じていただけているのであれば、こんなにうれしいことはありません。ただ、われわれはオリジナルも、原作IP(知的財産)もバランスよくやっていきたい。多方面の方々にNetflixの作品群に興味を持ったり、共鳴していただければうれしいです。
俳優の方だけではなく、映画業界、テレビ業界関係なく、日本のクリエイターみなさんにそう思っていただきたいです。原作の認知がいかに大きいか、という物差しではなく、この物語はこれだけおもしろいんだという情熱や挑戦の1つを一緒にやっていきたいという思いです」 ■地上波ドラマに対する考え方 一方、日本はアニメやドラマをはじめ国内コンテンツが圧倒的に強い市場と言われている。2024年は『不適切にもほどがある!』(TBS系)が旋風を巻き起こした。ネットニュースやSNSを大きく盛り上げるのは、こうした地上波連続ドラマの話題がほとんどだ。