ヒット連発「Netflix」企画で“一番大事にする事” 「シティーハンター」はSNSでも大きな話題に
本作は、セットではなくロケ撮影を通して、生々しい歌舞伎町の街のにおいを劇中に漂わせている。それが物語のなかで重要な役割を担っているのだ。 ■歌舞伎町は「シティーハンター」の重要な要素 ロケは、歌舞伎町シネシティ広場をはじめ歌舞伎町内の各所で敢行された。大勢のエキストラが参加したロケは、新宿区、歌舞伎町商店街、新宿警察署の協力を得て実現したものだ。これも歌舞伎町の空気感を伝える重要な要素であり、歌舞伎町の日常の夜がリアルに映し出されている。
「新宿・歌舞伎町は『シティーハンター』のアイコニック的存在であり、主役といっても過言ではないほどです。歌舞伎町でのロケは何としても実現したく、かなり時間をかけて、地元と丁寧にやりとりを進めてきた結果、快く受け入れていただきました。これまでにも歌舞伎町で撮影した映画はありますが、それらをしのぐ、異例の規模になっています」 インバウンド観光需要の高まりとともに、歌舞伎町は外国人観光客でにぎわっている。そんな日本を代表する繁華街を映画でフィーチャーするのは、作品にとっても、街にとってもメリットが大きいだろう。
「歌舞伎町で撮影をしたい作品は多いのに、撮影できないのはとても悲しいこと。本作をきっかけに、歌舞伎町での撮影が増えたらうれしいです。撮影環境を含めて、日本の映像業界がよりクリエイティブに発揮できる環境になっていってほしいという思いがあります」 徹底的に作品と向き合い続ける髙橋氏の映像業界歴は長く、岩井俊二監督の映画制作会社・ロックウェルアイズで劇場用映画、CMやミュージックビデオ、ドラマなどの映像作品のプロデュースを8年ほど手がけた後に、日活に移籍した。
日活では、それまでと同様の映像作品を手がけながらも、バラエティや音楽ドキュメンタリーなど仕事の幅を広げた。 ■日活からNetflixに移籍した 「その頃ですね。Netflixのオリジナルコンテンツの規模感やエンターテインメント性に衝撃を受けたのは」 日本映像製作の常識の範疇にとどまらない企画性、日本だけでなく海外の観客にも作品が直接届くグローバルプラットフォームであるNetflixを次のステージとして一歩を踏み出した。