ヒット連発「Netflix」企画で“一番大事にする事” 「シティーハンター」はSNSでも大きな話題に
髙橋氏がNetflixで手がけてきたのは、脚本開発などの企画立案から、製作プロデュースに至るまでの、映像コンテンツ製作全般だ。 2020年の入社からすでに『浅草キッド』『ゾン100~ゾンビになるまでにしたい100のこと~』『地面師たち(2024年世界独占配信予定)』『極悪女王(2024年世界独占配信予定)』などの映画やドラマから、『LIGHTHOUSE』『トークサバイバー!』といったバラエティ、日米韓チーム共同プロデュースの『ONE PIECE』など話題作を多くプロデュースしている。
髙橋氏に、Netflixとそれまでの日本の映像会社との仕事の違いを聞いてみると、「視聴者から楽しんでいただけるのであれば、前例のない、見たことも聞いたこともないような企画でも、背中を押してくれる環境が大きい」と語る。 「企画の検討でポイントになるのは、物語のどこに新規性があり、視聴者はどこに驚いてくれるのか、どこに喜んでもらえるのか。作品のコンセプトやテーマに共鳴してもらえるか。この物語はおもしろいのかといった部分に注力しています。原作が何万部売れているか、既存のファンがどのくらいいるのかなどは、企画の検討の過程で話題にあがったことがありません。たしかにファンベースは大事なのですが、最優先事項には決してなりません」
そうなると、企画の最重要ポイントはどこになるのだろうか。 「新しい主人公像であったり、その主人公が成し遂げていく物語に、いままでにないストーリー性があるかどうか。それを映像化してみたいと思うか。誰も見たことがないものを追求していくことが、いちばん重要かもしれないです」 冒頭でも述べたように、ここ最近のNetflixには、俳優たちと共同で作品を製作する流れがある。 俳優のなかには、演じるだけではなく、演出やプロデュースに興味を持ち、Netflixシリーズ『グラスハート』では共同エグゼクティブ・プロデューサーとして参加している佐藤健や『イクサガミ』でアクションプランナー兼プロデューサーとしても参加をする岡田准一のようにクリエイティブ面を含めた製作全般に関わって、作品をよりよくしていこうという意識が強い演者も少なくない。