一体何が起きていた? 兵庫県知事選 斎藤前知事 再選のワケは「SNS」…各世代 投票の理由は?【Nスタ解説】
井上キャスター: 今回は単にメディアの敗北という単純な構図ではないと思っています。私個人的にはマスコミがいかに信用、信頼されていないことの一つの表れだと感じています。 今後も加速していくでしょうし、皆さんのご批判も受け止めているのですが、多様なメディアから情報を得て、1人1人が取捨選択していくことはあるべき姿なのではないでしょうか。 社会学者 日本大学 西田亮介教授: 理想ですが、とても難しいことだと思います。テレビの場合は多くの人たちが制作に関わって様々な裏取りがなされています。 一方でネットは特定の政治家や政党が何か言ったとしても、意図的に間違えていたりすることさえあるわけです。しかしそうしたものは「直接自分は見聞きしているからこちらが正しい」と思ってしまうのです。 そのときに、テレビよりも普段見慣れているインフルエンサーやYouTuberの人たちの方を信頼したくなる。その感覚は若い人に限らず多くの世代に広がっている印象を持ちます。 井上キャスター: 若い世代に限らないのですね。今後、選挙のやり方などが変わるかもしれません。この議論を松本市長はどのように見ますか? 松本眞 兵庫県尼崎市長: ネットにしっかり対応できないと選挙に勝てないという状況が、これからさらに強くなると思います。 選挙は短期決戦です。最終的にはネットの世界もファクトチェックがなされて、デジタルの中での民主主義が起きると思うのですが、ネットの中で一時的にハックのような状況を作ることによって、風を作ることもできるようになってきていますので、短期決戦の中で、それぞれの陣営がきっちり素早く対応できないと厳しくなってくるなと思っております。 ■SNS上での情報の真偽は? 良原キャスター: 今回の選挙で次点となった稲村候補は開票後の会見で、知事選の争点について次のように振り返りました。 稲村和美氏 「候補者の資質や政策、そういったことを問う選挙というより、何を信じるかという非常に大きなテーマの選挙になった」