あの“規格外ルーキー”が世界の佐藤水菜を脅かし、元ナショナルチーム勢がガールズケイリンに嵐を呼び込む!?/敏腕記者3名の視点
「こんな選手見たことない」126期の仲澤春香がスゴい!
前田 2025年、ブレイクが期待されるガールズ選手は誰ですか? 松本 126期の仲澤春香でしょう。去年はデビューしてから競輪祭女子王座戦の出場権利に届くところまで来たよね。もし競輪祭に出られていたら、サトミナとの初対戦を見たかったな。 前田 ナショナルチームにも入って、将来が楽しみな逸材です。 松井 彼女って、何回でも踏めちゃうんだよね。ナショナルチームの選手って、1回行って、強いときはそのままブッ千切る。でも、ちょっと妨害されたり一度ひるんだりしてバックを踏むと、割と淡泊な戦いになってしまう傾向がある。男子も含めてそんなイメージがあるけど、彼女は違うんだよ。 松本 しぶといですよね。 松井 「3コーナーの外で浮かされちゃった、もうダメだ」っていう状況でも、もう1回4コーナーから踏んで突き抜けてくる。女子では、ちょっと見たことないよね。 松本 いい意味での諦めの悪さというか、根性型の選手ですね。2028年のロス五輪に軸足を置いた場合は、国内のレースを走る機会が少なくなってしまうのかな。そうなると、基本はGIで見ることになると思うけど。 松井 今年サトミナと対戦するとしたら、GIの決勝だよね。話題になるよ。 松本 仲澤はすでに坂口楓華や梅川風子といったガールズの看板レーサーをやっつけているので、来年はもう1つ上のランクの選手たちをどう倒していくか。 松井 もうその上って太田りゆとサトミナくらい? 前田 児玉碧衣とまだ戦ってないですね。 松本 あとはテクニックで走る石井寛子とか。石井に真後ろに付かれたときに、仲澤は押し切れるのかどうか。 松井 仲澤はボート競技出身なんだよね。 松本 はい。ボート出身者は男子は森山智徳や太田海也がいて、ガールズケイリンでは林真奈美が先駆者ですね。 前田 仲澤は何回か取材しているけど、天然の明るさというか、ユニークさがあるんですよね。 松本 そうなんだ。 前田 ちょっと古いタイプの、昭和のお笑いみたいなポーズを取ったりして。レース以外にも掘り下げていくと、もっと魅力を発見できると思います。 松本 キャラクターの部分も知ってもらえたら、お客さんにとって推したい選手になるよね。これから自然と注目度が上がっていくでしょう。 前田 松本さんが仲澤について原稿を書きに行く(笑)。