【有馬記念】ドウデュース 威風堂々 武豊背に秋古馬3冠で有終の美へ文句なし 「引き続き順調」友道師も手応え
「有馬記念・G1」(22日、中山) いよいよ暮れの大一番・有馬記念が来週末に迫った。泣いても笑っても、次が現役ラストラン。有終の美を飾りたいファン投票1位のドウデュース(牡5歳、栗東・友道)が11日、栗東CWで1週前追い切りに臨んだ。主戦の武豊を背に、いつもと変わらない迫力満点の走りを披露して堂々先着。秋の古馬3冠コンプリートの偉業に向けて、着実に調整は進んでいる。 調教スタンドの視線を独り占めした。有馬記念を最後に現役を引退するドウデュースが、武豊と追い切りで“ラスト合体”。道中はアドマイヤソラ(4歳1勝クラス)の後方でピタリと折り合い、直線はいつものように僚馬の内へ。もはや見慣れた脚を高く上げる力強いフォームで間合いを詰め、そのままかわし去った。相手が動いたこともあり、ここ2走ほどの迫力ではなかったが、時計は6F80秒4-35秒5-11秒0と文句なし。十分過ぎる1週前リハに大勢の関係者が息をのんだ。 感触を確かめたベストパートナーは「動きますね。いい感じ。変なイレ込みがありませんし、疲れもないです」と相変わらずの雰囲気に目を細める。「もう1年いてほしいですけどね。いい形で終わりたい」と、来週に迫った別れを惜しんだ。 動きを見守った友道師も手応え十分だ。「体はできているので、あまり負荷をかけずに流す程度でしたが、馬なりでもあの時計ですからね。前回の状態をキープしていて、引き続き順調です」と納得の表情。そして、「コースも去年経験していますから」と大一番への不安なしを強調した。 同一年の秋古馬3冠となれば、2000年のテイエムオペラオー、04年のゼンノロブロイに続き、史上3頭目の快挙。主戦の武豊にとっても力の入る一戦だ。「スペシャルウィークが1着、1着と来て、最後で負けてしまった。惜しかったけどね」。1999年、グラスワンダーに鼻差敗れた記憶を思い起こして唇をかんだ主戦。ただ、ドウデュースは昨年の快勝劇でグランプリを勝つ資質は既に証明している。 「俺は去年より明らかに状態がいいよ」と“ユタカ節”も健在。有終V&偉業達成に向け、視界は限りなくクリアに広がっている。