チャールズ英国王、徳川家康からジェームズ1世への書簡も引用して友好語る…あいさつの日本語訳全文
このような共通の努力のすべてを支えているのは、地理的な隔たりを乗り越えた日英両国民間の永続的な絆です。それは単にお茶を楽しんだり、天気の話をしたりすることだけを意味しているわけではありません!
天皇皇后両陛下、私は40年近く前、日本の国会で演説をさせていただきました。その際、日英両国が文化的な交流を増やし、それによって私たちの創造性を豊かにしていきたいとの強い願いを表明しました。現在、両国間で驚くほど多種多様な文化交流や共同制作がますます盛んに行われている様子を目にし、どれほど励まされる思いであるか言葉に表せません。ちょうど本日、日本の神奈川県民ホールでは、サー・アントニオ・パッパーノ率いるロイヤル・オペラ・ハウスのメンバー130人が公演を行いました。一方、スタジオジブリのアニメは世界中の観客を魅了し続け、今年初めには宮崎駿監督の素晴らしい作品である『君たちはどう生きるか』が、アカデミー賞を受賞しました。今晩、ロンドンの劇場、ロンドン・コロシアムでは、舞台『千と千尋の神隠し』が満席の観客を前に上演されます。
これと同じく、日本文化のシンボル的な存在の背景に英国の物語があると知るのも嬉しいことです。おそらくここで、今年50歳になる、ある方について取り上げるのもお許しいただけるかと思います。彼女はロンドンの郊外で双子の妹と一緒に育ち、自らの力で起業家となり何十億ドルもの富を築いたうえ、UNICEFの子ども大使にもなりました。この方、ハローキティのお誕生日を、ぜひお祝いしたいと思います!
現在、いまだかつてないほど大勢の若者が、日英両国にある世界一流の教育機関において学び、働き、生活しています。天皇皇后両陛下を始めとして、皇族の多くの方々が英国の大学を留学先に選ばれてきたことを大変光栄に感じております。天皇陛下は、オックスフォード大学に留学した時のご経験を素晴らしい回想録に書き残されており、また、私自身もオペラ鑑賞や、フライフィッシングをご一緒しましたのでよく覚えておりますが、このように海外で過ごすという機会は、生涯にわたる友情と思い出を育みます。ところで、フィッシングについて言うと、残念ながら、最近はあまり成果が上がっていないとご報告しなければなりません。あのポケモンの名セリフ、「全部ゲットだぜ!」は、私の孫たちにはぴったりくるかもしれませんが、私自身にはちょっと高望みかもしれませんね。