女子日本代表、3Pを武器に粘るも女王アメリカのプレッシャーを攻略できず【パリ五輪】
アメリカのプレッシャーに苦戦
7月30日、第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)女子バスケットボール競技、女子日本代表(FIBAランク9位)は、オリンピック7連覇中で東京2020大会では決勝で対戦したアメリカ(同1位)と対戦。15本の3Pシュートを決めるなどアウトサイドから得点を重ねた日本だったが、アメリカのプレッシャーに苦しみ、76-102で敗れた。 【写真】日本×アメリカフォトギャラリーをチェック 日本は馬瓜ステファニー、林咲希、山本麻衣、馬瓜エブリン、宮崎早織が先発。アメリカはボールマンに対して激しいディフェンスを展開してくるが、日本も負けずとバックコートからプレッシャーをかけていく。日本は連続ミスから連続して速攻を決められて4-10となるが、町田瑠唯がコートに入ると、山本の3Pシュートを演出。さらに林がフリースローを決めて点差を詰めたが、オープンでシュートを打てない展開とあって、じりじりと点差が広がっていく。残り2分強、日本は赤穂ひまわりがチーム2本目のスリーを沈めると、林も早い展開から続く。しかし、アメリカにリバウンド(16本、日本8本)で上回られるとセカンドチャンスをものにされ、日本の15-22で1Qを終えた。 2Qファーストオフェンスで山本が2本目の3Pシュートをメイク。4点差にするとディフェンスを下げるためにもインサイドで馬瓜エが仕掛けるが決まらない。その間、アメリカはアップテンポな展開から連続得点。再び2桁差にされてしまう。日本はここで町田を入れると流れが良化。山本、町田が3Pシュートを沈めると、さらに本橋菜子も左コーナーからスリーを決めて27-34に。スリーが入り出した日本は髙田真希、林も決めたが、インサイドでの攻撃を防げず。39-50でハーフタイムを迎えた。日本は前半アメリカの3Pシュートを1/12(8%)に抑えたが、2Pシュートでは21/28(75%)と高確率で決められた。逆に日本は3Pシュートが9/23(39%)といい数字をマークしたが、2Pシュートは5/16(31%)と苦しんだ。 「40分間を通してコートに立つ5人全員が連動して発揮できることこそが、日本の特別な強み」と語る恩塚亨HC。運動量で状況を打開しようとする日本だが、アメリカのディフェンスに苦しみ、3Q開始から6-0のランを許す。日本は町田、山本がスリーを決めると、髙田もミドルから決めていくが、どんどんゴールにアタックしてくるアメリカを止められず。 日本は終盤、山本のドライブからのキックアウトから宮崎の3Pシュートにつなぐなどいい形も作ったが、3Qは17-29、57-79で4Qを迎えた。 4Qに入っても日本にスペースを与えないアメリカ。髙田が得点源となるものの、連続得点はならず。じりじりとリードが広がっていき万事休す。76-102で敗れた。日本は高さにくるしみ、リバウンドは27- 56となり、ペイントエリアで62失点(日本は20点)を喫した。一方、武器である3Pシュートは15本(試投数39で38%)を成功させている。敗れた日本としては、残る2試合の結果を残して決勝トーナメントに進出し、再びアメリカへの挑戦権を得たいところ。日本の第2戦は8月1日(木)18:00より、ドイツ(同19位)と対戦する。 TEAM STATS(日本:アメリカ) FG/38%(28/74):55%(42/77) 2P/37%(13/35):67%(38/57) 3P/38%(15/39):20%(4/20) フリースロー/83%(5/6):78%(14/48) リバウンド/27:56 オフェンス・リバウンド/9:19 ディフェンス・リバウンド/18:37 アシスト/23:35 スティール/5:7 ブロック/0:11 ターンオーバー/12:12 ターンオーバーからの得点/7:16 速攻での得点/5:17 セカンドチャンスでの得点/10:22 ペイントエリアでの得点/22:64 ベンチメンバーの得点/38:48 ---------------------------------------- ■第33回オリンピック競技大会(2024/パリ) 5人制バスケットボール女子日本代表チーム 【スタッフ】 チームリーダー 小栗 弘 (公益財団法人日本バスケットボール協会) ヘッドコーチ 恩塚 亨(公益財団法人日本バスケットボール協会) アシスタントコーチ 鈴木 良和(株式会社ERUTLUC) アシスタントコーチ 今野 駿(三井住友銀行) スポーツパフォーマンスコーチ 臼井 智洋(公益財団法人日本バスケットボール協会) アスレティックトレーナー 荻野 まゆみ(公益財団法人日本バスケットボール協会) アスレティックトレーナー 宮口 佳子(S-Life はりきゅう院) マネージャー 成田 明香(デンソー アイリス) マネージャー 小松 佳緒里(ENEOSサンフラワーズ) テクニカルスタッフ 梅津 ひなの(公益財団法人日本バスケットボール協会) 【選手】※12名 吉田 亜沙美(PG / 165cm / 公益財団法人日本バスケットボール協会) 髙田 真希(C / 185cm / デンソー アイリス) 町田 瑠唯(PG / 162cm / 富士通レッドウェーブ) 宮澤 夕貴(PF / 183cm / 富士通レッドウェーブ) 本橋 菜子(PG / 164cm / 東京羽田ヴィッキーズ) 林 咲希(SF / 173cm / 富士通レッドウェーブ) 馬瓜 エブリン(PF / 180cm / デンソー アイリス) 宮崎 早織(PG / 167cm / ENEOSサンフラワーズ) 赤穂 ひまわり(PF / 184cm / デンソー アイリス) 馬瓜 ステファニー(PF / 182cm / CASADEMONT ZARAGOZA) 山本 麻衣(PG / 163cm / トヨタ自動車 アンテロープス) 東藤 なな子(SF / 175cm / トヨタ紡織サンシャインラビッツ) ※平均:173.6cm ※ポジション(P)=PG-ポイントガード、SG-シューティングガード、SF-スモールフォワード、PF-パワーフォワード、C-センター ■大会概要 大会名称: 第33回オリンピック競技大会 (2024/パリ) 予選日程・対戦: 2024年7月30日(火) TIPOFF 4:00 日本(9位)vsアメリカ(1位) 2024年8月1日(木) TIPOFF 18:00 日本(9位)vsドイツ(19位) 2024年8月4日(日) TIPOFF 18:00 日本(9位)vsベルギー(6位) 開催期間:2024年7月26日(金)~8月11日(日)/バスケットボール競技:7月27日(土)~8月11日(日) 会場:ベルシー・アリーナ(パリ)、スタッド・ピエール・モーロワ(リール) 参加国:男女各12か国 ■女子グループフェーズ組み合わせ 【グループA】セルビア(10位)スペイン(4位)中国(2位)プエルトリコ(11位) 【グループB】カナダ(5位)ナイジェリア(12位)オーストラリア(3位)フランス(7位) 【グループC】日本(9位)ドイツ(19位)アメリカ(1位)ベルギー(6位) ※国名の下のカッコ内は2024年2月11日現在のFIBAランキング ※女子予選ラウンドは2024年7月27日~8月5日、準々決勝は8月7日、準決勝は8月9日、3位決定戦と決勝戦は8月11日に開催予定