エスカレーター立ち止まって 「右側でしか、つかまれない人もいる」 知事や大学生、高校生らが安全利用を呼びかけ 条例で立ち止まっての利用を義務化した埼玉県 参加した学生「右側に立つと、蹴りや突進という話も」
埼玉県は9月26日、通勤ラッシュの時間帯に合わせて浦和駅コンコースでエスカレーターの安全利用キャンペーンを実施した。大野元裕知事、斉藤邦明県議会議長のほか、文京学院大学や浦和商業高校の学生・生徒などが参加。左右両側に立ち止まって安全に利用するよう、呼びかけやチラシの配布を行った。 怒られた人、エスカレーターで右側ベルトにつかまり…じつは左半身麻痺 埼玉は「左右両側で立ち止まろう」
県は2021年に、県エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例を施行し、県民にエスカレーターの立ち止まっての利用を義務化した。 同キャンペーンは条例施行に合わせて始まり、今年で3回目。呼びかけ後に取材に応じた大野知事は「体が不自由で右側でしか、つかまれない人もいる。安心安全のために立ち止まっての利用に理解いただきたい」と述べた。 参加した同大学の学生は、学内のホームページに掲載する記事執筆のためにインタビューも実施。キャンペーンについての感想などを駅の利用者に聞いた。 同大3年の坂井優星さん(20)は「右側に立つと、蹴りや突進されるという話も聞いた。安全な利用のために自分たちの活動が、エスカレーターで立ち止まる第一歩になれたら」と話した。