Apple Pencil Pro対応で表現力が多彩に

なおフロントカメラの位置は変更されていないが、12MP超広角カメラを採用しセンターフレーム機能に対応している。従来からある機能だが、ビデオ会議中に被写体が動いても自動的にフレーミングを調整し、常に最適な構図を維持する機能だ。 ■Apple Pencil Pro対応で表現力が多彩に 新しいiPad Proと同時に発表されたApple Pencil Proに対応したことも、前世代のモデルから比較でのアップデートになる。 新たに導入されたスクイーズ機能は、ユーザーの握り方を感知し、ツールパレットを瞬時に表示する。これにより、作業の流れを中断することなくApple Pencilで使えるツールをすばやく切り替えられるようになった。 バレルロール機能はApple Pencil Proを回転させることで、ブラシなどのツールに回転方向の新しい動きを加えることが可能になっている。伝統的な筆や絵筆の使用感覚に近づき、より直感的で自然な描画体験を実現している。例えば、水彩画のような繊細な表現や、カリグラフィーのような精密な文字描画において、この機能は大きな威力を発揮する。 触覚エンジンによる触覚フィードバックは、ユーザーの操作に対して微妙な振動を返す。これにより、デジタルデバイス上での描画や筆記が、より物理的な感覚に近づいた。この機能は、特に細かい作業や精密な描画において、ユーザーに確かな操作感を提供する。 これらの機能は、Adobe FrescoやProcreateなどのアプリで威力を発揮するが、ちょっとしたメモやスケッチを取るだけといったライトなユーザにとってみれば、これまで使ってきたApple Pencilをそのまま使いたいと思うかもしれない。 しかし、新しいiPad Proがそうであったように、今回も第二世代Apple Pencilは利用することができなくなる。充電コイルの位置も変更され、本体に固定する。マグネット位置も変わっているため互換性がないのだ。 この辺は新しいiPad Proと事情は同じだが、違うのはApple Pencil Proが発表されてから時間が経過していることだろう。サードパーティ製の安価なApple Pencil互換製品は多いが、すでに新しいiPad Proとの相互運用が確認されているものに関しては、iPad miniでも利用することができる。実際、筆者が持っていた互換製品は、新型iPad miniでも利用することができた。