「年齢給」にはどのようなメリットがある? 年齢給について解説
年齢給とは、年齢や勤続年数を基にして給与を定める方法です。 しかし、勤務先が年齢給を採用していることに、どんなメリットがあるのか疑問を感じる方もいるでしょう。さまざまなメリットがあるものの、近年の働き方にはそぐわない部分もあり、年齢給を廃止し、新たな給与制度に移行する企業も増えています。 そこでこの記事では、年齢給のメリット・デメリットや年齢給以外の給与制度についてご紹介します。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年齢給が減少傾向にある理由
年齢給とは、通常歳を重ねるごとに給与が上がっていく仕組みです。これまで終身雇用制度を導入する企業の多くが採用する、ごく一般的な制度でした。 しかし現代では、終身雇用制度の崩壊や、同一労働同一賃金の考え方と合わないことなどから、取り入れる会社が減少しています。 また年齢給には、勤続年数の長い従業員が増えていくにつれ、人件費が少しずつ上がっていくことや、勤続年数の短い従業員に不満がたまりやすいといったデメリットもあります。
年齢給のメリット
年齢給を採用する会社が減少傾向にあるとはいえ、未だに年齢給を採用している会社も残っています。給与制度を突然変更できないことも考えられますが、年齢給自体にさまざまなメリットがあることも理由に挙げられます。 ■社員に安心感があり長く続けられる 結婚や出産で家族が増えると、子どもの成長とともに出費がかさむようになります。また、親の介護なども年を追うごとに負担が増えるものです。 年齢給は、これらの年齢が上がるごとに増えることの多い出費に対応しやすいメリットがあります。従業員としては安心感があり、長く働き続けやすい環境です。 ■スキルやノウハウが身に付きやすい 年齢給を導入する企業では、勤続年数の長い従業員が多く、その分スキルやノウハウが蓄積しやすくなります。 また、経験豊富な従業員による若手育成が可能となるため、質のよい従業員を育てる環境が整いやすいこともメリットです。 ■人事評価が分かりやすい 年齢や勤続年数に応じて給与が上がっていくため、企業が評価しやすい点も大きなメリットです。人事評価にかかるコストを削減できるうえに、人事担当者の手間も省けます。 また、従業員としても、今後の給与を予測しやすく、生活設計しやすいでしょう。