TSI HDが人員削減を実施、希望退職者の募集は行わず
TSIホールディングスが、中期経営計画「TSI Innovation Program 2027」内で公表していた収益構造改革に伴う人員削減について、希望退職の募集は行わない方針を発表した。2025年2月期第2四半期から営業損益が赤字に転落したが、構造改革を通じて、中期経営計画最終年度である2027年2月期までに黒字に回復させ、営業利益100億円超えを目指す。
同社は、低収益からの脱却を目指し、今期(2025年2月期)から収益構造改革に着手。その一環として、2025年2月末までに本社人員約20%程度の削減を掲げている。2020年に実施した人員削減プログラムでは約300人の希望退職者を募ったが、今回は希望退職者の募集を行わず、別の方法で組織のスリム化を模索していくとした。また、9月には収益改善が困難と判断した一部ブランド事業からの撤退を発表していたが、既に休止が決まっている「メクル(MECRE)」「シャロル(CHAROL)」以外の撤退ブランドについては公表を差し控えた。 中期経営計画初年度となる2025年2月期の同社の上期実績(2024年3月~8月)は、売上高で前年同期比2.7%増となる752億3000万円の増収だったが、営業損益は2億2100万円の赤字(前年同期は5億3200万円の黒字)を計上。増収減益の着地となったものの、売上高・営業利益・純利益といった全ての項目で当初の計画を達成し、「想定を上回るペースで構造改革の効果が発現している」(発表資料より)とした。