織田信成、全日本で「盛大にマツケンサンバ2踊る」…昨年は手続き不備で出場できず
フィギュアスケート男子で2010年バンクーバー五輪代表の織田信成(大阪ク)が、11年ぶりの全日本選手権(12月、大阪)出場を決めた。3日に名古屋市の日本ガイシアリーナで行われた西日本選手権の男子フリーで、146・08点を出してショートプログラム(SP)に続いて1位となり、合計228・12点で優勝した。織田は今季限りでの現役引退を表明している。 【写真】国体で演技を披露する織田信成(青森県八戸市で2023年)
「国際大会に出ている(若い)選手たちを得点で上回りたい」。37歳の織田が意気盛んだ。
2013年に現役を引退後、アイスショーの出演を続ける中で、自らの士気を高め、刺激を求めて22年に競技会への復帰を決意。全日本出場を目標に掲げた。
昨季も西日本選手権を制したが、現役復帰の手続きに不備があり、全日本出場はかなわなかった。「だからこそ今季頑張ろうと、昨年の思いを糧にした」。一方、夏場に股関節を痛めるなど体は万全ではない。「今から瞬発力を上げるのは難しい」と年齢による衰えも受け入れる。4回転ジャンプが得意な世界王者イリア・マリニン(米)の映像を見て、「どう体を使えば簡単に(負担が少なく)跳べるのか。トレーナーと一緒に分析している」。西日本選手権のフリーは4回転トウループを着氷し、「感覚はいい。研究の成果が出ている」と語る。
今季限りで再び現役を退く考えだ。SPは「楽しさを伝えたい」との思いから、軽快な「マツケンサンバ2」を選んだ。全日本へ、「(観客が)フィギュアって面白いなと思えるように。盛大にサンバを踊りたい」。念願の大舞台も自分らしく盛り上げる。(岡田浩幸)