1990年、BNR32スカイラインGT-Rの快進撃が始まる【グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(7)】
BNR32スカイラインが登場したことでグループAレースが一変
ツーリングカーレースが日本で一番熱かった9年間を1冊にまとめた「グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(モーターマガジン社/2970円)」が好評発売中だ。ここでは、そこからの抜粋をお届けする。 【写真はこちら】6回目のインターTECではじめて国産車が頂点に立った。カルソニックスカイラインが優勝(全5枚) 1990年は、JTCにとって大きな転換点となった。スカイラインGT-Rが登場したのだ。デビュー戦は3月18日に西日本サーキットで開催された「オールジャパンツーリンカー300kmレース」。ポールポジションはカルソニックスカイライン(鈴木利男/星野一義)、2位がリーボックスカイライン(長谷見昌弘/A.オロフソン)でシエラ勢を圧倒した。決勝でもその速さは桁違いで、カルソニックスカイラインが全車周回遅れにして優勝。2位もリーボックが入り新時代の幕開けを告げた。 第2戦は5月20日の「SUGOグループA300km選手権レース」。ここではリーボックスカイライン(長谷見/オロフソン)がポールポジション。2番手にカルソニックスカイライン(星野/鈴木)という予選結果だ。決勝は、この2台のみが同一ラップで周回を重ね、カルソニックスカイラインが逆転優勝。3位にトランピオシエラ(横島久/影山正彦)という結果に。 7月1日に開催された第3戦「鈴鹿スーパーツーリングカー500kmレース」は長丁場ということもありGT-Rの耐久性が見どころ。予選ではカルソニックスカイライン(星野/鈴木)がポール。続くのがリーボックスカイライン(長谷見/オロフソン)といういつもの配置。決勝ではスカイライン2台の強さが目立ち、シエラ勢をどんどん引き離し周回遅れにする。 優勝はリーボックスカイライン(長谷見/オロフソン)。2位には1分30秒以上の差をつけられつつもカルソニックスカイライン(星野/鈴木)が入り、耐久性の高さも証明。3位にしぶとく走ったFETフォードシエラRS500(見崎清志/茂木和男)が入賞している。
【関連記事】
- 1989年、R31スカイラインGTS-Rが4勝を挙げチャンピオンに【グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(6)】
- 1988年、新世代のマシンが登場。よりハイレベルに【グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(5)】
- 1987年、新世代のマシンが登場。よりハイレベルに【グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(4)】
- 1986年、国内でグループAレース人気が加速する【グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(3)】
- 1990年、R32スカイラインGT-Rの登場でグループA人気が沸騰!【グループAレースクロニクル 1985-1993 JTC9年間の軌跡(2)】