コロナワクチン開発で裕福になった街と、ブンデス健闘する“貧しいクラブ”マインツ【現地発】
新型コロナの恩恵を受けて羨望の眼差しを浴びる都市に
ブンデス前半戦を9位で折り返すなど健闘を見せているマインツ。昨シーズンのスベンソン監督(左)就任以降、チームは一躍上昇気流に乗った。(C) Getty Images
新型コロナワクチンを共同開発したバイオンテック社からの税収によって、マインツ市は一躍裕福な街へと変貌を遂げた。本拠を置くサッカークラブも好調を持続し、欧州カップ戦の出場権獲得を望む声も聞こえてくるが…。(文:ルドガー・シュルツェ/訳:安藤正純 2022年1月20日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック ドイツ』を転載) ―――◆―――◆――― いまの世の中で幸せを感じている人はどれだけいるだろうか。この2年間、世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、中国やロシアといった専制主義国家は自国民だけでなく他国にも甚だしい脅威を与えている。ほかにも騒乱や飢餓、洪水や干ばつといった問題がそこかしこで起こっている。幸せどころかむしろ、不安を感じさせる材料で溢れているのだ。 そんな逆風下においても明るい話題は存在する。ドイツのある小さな都市が
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