琳派400年「繪舞台琳派ロック」極上のステージで観客魅了
琳派400年「繪舞台琳派ロック」極上のステージで観客魅了 THE PAGE大阪
歌やダンス、琴、尺八、ギターなど、ジャンルを超えたプロのアーティストたちがそろった「繪舞台琳派ロック」がこのほど開催された。これは琳派400年記念祭の一環として「京都府立府民ホールアルティ」(京都市上京区)で2日間にわたって行われたもの。同祭のファイナルイベントだったが、見たことのない極上のステージが観客を魅了した。タブーなし、能書きなし。究極のアマチュアリズムを標榜するキーヤンこと木村英輝絵師が総合プロデュースしたもので、公演が終わってからも拍手が鳴りやまなかった。
絵画とともに音楽やダンスで融合
最初に挨拶に立った木村絵師は、「琳派は日本で最初のポップアート。好きなことをやれ、というのが琳派。ロックと琳派を結びつけたイベントです」と話した。和装で登壇した門川大作京都市長も、「琳派400年、100年ごとに偉大な芸術家が生まれている」とし、平成の芸術家は木村絵師だと述べた。 本阿弥光悦と俵屋宗達が出会い、光悦が徳川家康から拝領した土地(鷹峯)に芸術村をつくったのが1615年(元和元年)。この年を琳派誕生の起点とし、今年はそれから400年。さまざまなイベントが催されてきたが、この日のステージはそのファイナルだ。 琳派の絵師たちが愛でた「雪月花波」をキーコンセプトに、異なるジャンルのプロのアーティストらが絵画とともに音楽やダンスで融合し、斬新な舞台を創出した。
岸部一徳も駆けつけて客席から見守る
出演者は、シャンソン・ワサブロー、シンガー・Yammy、尺八・三好芫山、琴・大谷祥子、ダンス・MDPマサキ、ダンス・D-TREKなど。特別友情出演はシターラ・石間秀機、ギター・井上堯之、狂言師・茂山あきら、パーカッション・斉藤ノヴら。 雪が舞い散る演出のなか、まず尺八の音色が響くオープニングで幕を開けた。舞台の巨大な絵や出演者の衣装は木村絵師が手掛けたもので、ひとつひとつが作品にもなっている。その後も、目を奪うステージが続き、息を飲む。キッズダンサー21人も、独特のコスチュームでキレのあるダンスを披露し、拍手とともに注目を浴びた。 また、途中で木村絵師がいきなり屏風絵を描き出すなど、ライブパフォーマンスも行われた。井上堯之らと交友のある俳優の岸部一徳も駆けつけて客席から舞台を見守ってもいた。