浴槽での死亡件数「年間2万人以上」ヒートショックは“寒い脱衣所”だけでなく“熱い湯船”にも注意【ひるおび】
■入浴中の急死者 交通事故の約3.7倍 浴槽での死亡件数は、推計で年間2万人以上とされています。 東京都健康長寿医療センター研究所が全国各地の消防本部を対象に行った調査では、冬が非常に寒かった2011年で、入浴中の急死者は約1万7000人。 この年の交通事故死者数4691人の約3.7倍と、非常に多く起きています。 【写真を見る】浴槽での死亡件数「年間2万人以上」ヒートショックは“寒い脱衣所”だけでなく“熱い湯船”にも注意【ひるおび】 浴槽での死亡件数は冬に多くなります。 消費者庁HPの資料では、11月から12月に増加し、1月が最多。 これからの時期はヒートショックに要注意で、 東京都市大学の早坂信哉教授は「高齢者だけの問題ではなく、若い人も注意が必要」と話しています。 ■ヒートショック 入浴中も注意 「ヒートショック」とは、暖かい部屋から寒い風呂場などに行った際、急な血圧変化で心筋梗塞などを引き起こすことを指します。 暖かいリビングから寒い脱衣所に行くことで血圧が急上昇して脳出血や心筋梗塞のリスクが上がり、また寒い浴室内で体を洗った後、熱い湯船に浸かることで血圧が急低下して脳梗塞や失神を起こす危険性もあります。 早坂教授はヒートショックのリスク増加の要因として ▼寝不足▼喫煙▼飲酒▼肥満などを上げています。 20代でも、コレステロールが高めの人や糖尿病を放置している人は要注意ということです。 恵俊彰: 暖かい部屋から寒い脱衣所で脳出血や心筋梗塞が起きるのはイメージしていたんですけれど、入浴中も起きるんですね。 弁護士 八代英輝: 私の母親も浴室で亡くなったんですけど、母方の祖母も浴室で亡くなっているのでやはり身の回りでそういった事故が多いのは実感しますね。 ■入浴中に溺れる事故を防ぐには 政府広報オンラインでは、入浴中の事故を防ぐために以下のことを呼びかけています。 ◆入浴前に浴室暖房などで脱衣所や浴室を暖めて急激な血圧の変動を防ぐ ◆湯の温度は41℃以下にして、浸かる時間は10分までを目安に ◆浴槽から急に立ち上がらない ◆食後すぐの入浴や、飲酒後・医薬品服用後の入浴は避ける ◆お風呂に入る前に同居する家族に一言かける ◆家族は入浴中の高齢者の動向に注意する
さらに、入浴前後の水分補給も忘れないようにしてください。 コメンテーター 山之内すず: どうしてもこういうことが起こるのは高齢の方だけというイメージが強かった。私は温度が高めのお湯に長く浸かっちゃうタイプなので、若いからと油断せずにちゃんと気をつけなきゃいけないなと思いますね。 コメンテーター 渡辺満里奈: 私自身はあまり気をつけていなかったんですけども、高齢の親に声をかけたりするなど、やっぱり気をつけないといけないと思いました。 (ひるおび 2024年12月9日放送より)
TBS NEWS DIG Powered by JNN