トヨタとホンダ、1-3月米新車販売が好調-手頃な価格に需要シフト
(ブルームバーグ): トヨタ自動車とホンダが発表した1-3月(第1四半期)の米新車販売は大きな伸びを記録した。業界全体が減速するとの予想に反して、価格が低めのモデルに対する需要が追い風となっている。
トヨタの米自動車販売は1-3月に20%余り増加。コンパクトカー「カローラ」とクロスオーバー「RAV4」が好調だった。ホンダはクロスオーバー「CR-V」とコンパクトカー「シビック」が好調で17%伸びた。
近年は、新型コロナウイルス流行に伴う在庫不足と高金利が自動車価格を押し上げてきたが、今回のデータは値ごろ感の重要性が増していることを浮き彫りにする。メーカー各社は足元、在庫が積み上がりつつある中で販売奨励金を増やしており、価格は下がり始めている。
1-3月は価格が低めの車種とコンパクトSUV(スポーツタイプ多目的車)のシェアが目を見張る拡大を見せたと指摘されている。調査会社グローバルデータによると、高額な大型ピックアップトラックは、1月と2月にシェアを落とした。
グローバルデータのアナリスト、デビッド・オークリー氏は「市場の底堅さに驚いている」と指摘。「手頃な価格は業界全体にとって大きな問題であり、今後もそうだろう。とはいえ、今のところは嵐を乗り切っているもようで、消費者も何とかやりくりしている印象だ」と述べた。
トヨタ自動車が2日発表した1-3月の米新車販売台数は56万5098台。高級車のレクサスよりも、トヨタブランドの方が伸びが高かった。カローラが約40%、RAV4は50%近くそれぞれ伸びた。
起亜の米国部門が発表した1-3月販売台数は、小型車「フォルテ」が10%増と好調だったが、2.5%のマイナスとなった。現代自動車の米国販売はほぼ横ばい。
原題:Toyota, Honda US Sales Gains Highlight Shift to Cheaper Cars (1)(抜粋)
--取材協力:David Welch、ドーソン・チェスター.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Gabrielle Coppola