【広島】青山敏弘「神様が言ってる、優勝しろって」J1通算444試合目を勝利で逆転Vへ望み
<明治安田J1:広島5-1札幌>◇第37節◇1日◇Eピース 広島が5発大勝で逆転優勝の望みをつないだ。今季最後のホーム戦は5-1で札幌に大勝。今季限りで現役を引退する元日本代表MF青山敏弘(38)が、4点差で迎えた後半37分から途中出場し、連敗を3で止める白星に貢献した。9年ぶりの優勝へ、首位神戸とは勝ち点1差2位で8日の最終節アウェーG大阪戦に臨む。 ◇ ◇ ◇ 涙が乾いた広島の背番号6、青山が約2万7000人の観客の前で叫んだ。 「みなさん、準備はできてますか? 覚悟はできてますか? 神様が言ってますよ、俺らに優勝しろって。大阪にいくぞ、優勝するぞ!」 10月中旬から致命的な3連敗を喫し、首位陥落。負ければ優勝の可能性が消滅するこの日の札幌戦は、試合後に青山の引退セレモニーが用意されていた。 「引退前のアオさんとプレーできて、本当にありがたかった。感動した」とFW加藤。エースが今季8点目となる先制点を挙げ、勢いに乗った。J2降格が決まった札幌に計5発を見舞い、後半37分からの青山の途中出場を待った。 クラブ最多を更新するJ1通算444試合目の出場で、14年W杯ブラジル大会に出場したレジェンドは、失点を許さず勝利に貢献。セレモニーでは仲間らに感謝し、号泣した。 その式典では異例といえる、ドイツ人のスキッベ監督が「これから先、コーチ陣として一緒にやってくれる」と、青山の来季からのコーチ就任をサプライズ発表。4年目となる自らの来季続投の人事まで事実上、公表した。 同時に青山の背番号6を受け継ぐことが決まった、同66の元日本代表MF川辺は「6番を付ける選手は、自分しかいないと思っていた。最後は勝つ」と、敵地で迎えるG大阪との最終戦に意気込めば、DF荒木は「いい雰囲気になった。勝つしかない」。12、13、15年の優勝に貢献した青山に、今度は後輩たちが9年ぶりの歓喜をプレゼントするつもりだ。【横田和幸】