Cygnus補給船「NG-21」ISSにドッキング成功 日本の超小型衛星も搭載
アメリカの民間企業Northrop Grumman(ノースロップ・グラマン)が運用する「Cygnus(シグナス)」補給船運用21号機は、打ち上げとISS(国際宇宙ステーション)へのドッキングに成功しました。Cygnusによる補給ミッション「NG-21」では、ISSに滞在中の宇宙飛行士が利用する生活用品や食料、実験機器など合計3857kgの補給物資を運搬します。物資には日本の大学や宇宙コミュニティがそれぞれ開発・製作した超小型衛星も搭載されています。 今日の宇宙画像
■打ち上げからドッキングまで
Cygnusを搭載したSpaceX(スペースX)の「Falcon 9(ファルコン9)」は、2024年8月5日0時2分(日本時間・以下同様)にアメリカ・フロリダ州にあるケープカナベラル宇宙軍基地第40発射施設から打ち上げられました。発射14分40秒後、Falcon 9の第2段機体から分離に成功しました。 しかし、NASA(アメリカ航空宇宙局)によると同日0時44分に予定されていたCygnusによる最初の燃焼は燃焼シークエンスに入るのが遅れたため実施されませんでした。さらに再燃焼が1時34分に行われましたが、わずかに低い初期圧力状態のため、エンジン点火の直後に中止となりました。燃焼は予定通り実施されませんでしたが、3時22分にCygnusの太陽電池パドルの展開に成功しています。 その後、Cygnusの運用を行うNorthrop Grummanのエンジニアにより燃焼計画が再び作られ、無事に燃焼を実施。Cygnusは予定していた軌道に投入されました。 そしてCygnusは8月6日16時10分にISSのロボットアーム「Canadarm2」を使用して、「Unity(ユニティ)」モジュールの地球側へ結合されました。ISSに滞在しているNASAの宇宙飛行士Matthew Dominick氏がキャッチし、NASAの宇宙飛行士Jeanette Epps氏が作業支援を行いました。Cygnusは2025年1月にISSから分離し、大気圏に突入してNG-21ミッションを終える予定です。