JALベルスター、CAがクリスマスソング ディズニーメドレーも
日本航空(JAL/JL、9201)の客室乗務員有志によるミュージックベル演奏チーム「JALベルスター2024」の演奏会が、11月28日の羽田空港の訓練施設を皮切りに、函館、大分、秋田、札幌、東京で開かれる。コロナの影響もあり、2年ぶりに新メンバーを迎えて30年目の節目を迎えた。 【写真】JALベルスター2024のCA ◆2年ぶり新メンバー参加 ベルスターは1995年結成で、毎年年末に演奏を各地で披露。30回目となる今年は初の試みとして、羽田空港の訓練施設「第1テクニカルセンター」にある国際線ビジネスクラスのモックアップで演奏し、ビジネスクラスの機内食を提供するディナーショー「JAL Premium Night 2024」を開催することにした。JALによると、7日に弊紙で記事掲載後、完売したという。 社外に初めて練習を披露した7日は、「もろびとこぞりて」「ジングルベル」「きよしこの夜」を演奏。10月1日に今年のメンバーで活動を開始し、3日から顔を合わせての練習が始まり、この日の練習は6回目で、音を出しての練習としては4回目だった。 ベルスターは例年、前年のメンバー1人が続けて参加し、公募で選ばれた新たなメンバーに技術などを伝承して、8人で演奏する。しかし、2022年がコロナで制限のある環境での演奏となったことから、昨年2023年は2022年のメンバーが「もう一度演奏したい」と訴え、ベルスターの歴史で初めて全員が経験者のメンバーで演奏を披露した。 今年は昨年リーダーを務めた堤真菜さんと、野村佳乃子さんの2人が伝承役として参加すると共に、新メンバー6人が加わった。堤さんが今年のリーダーとしてメンバーをまとめるとともに、野村さんが今年設けたサブリーダーとして堤さんを補佐するチームとし、3回目のベルスター参加となる堤さんと野村さんが新メンバーをリードしていく。 客室本部のベルスター事務局によると、これまでもリーダーのサポート役になるメンバーが自然と生まれていたが、2年ぶりに新メンバーを迎えた今年は、試験的にサブリーダーを明示的に用意し、今後の活動を通じてメンバーに感想を聞いて今後の運営を考えていくという。 ◆新調ベルでオリジナルメドレー 今回の活動テーマは「BE JOYFUL! みんなで紡ぐきらめきの音楽」。今回で3回目の参加となる堤さんは、全員が経験者で挑んだ昨年の演奏会を「お客さまと楽しめる演奏会を目指しました」と振り返り、今年は「昨年まではお客さまに私どもの音楽を届ける活動でしたが、今年はお客さまと一緒に、音楽を紡ぎ出す気持ちでテーマを掲げました」と、テーマに込めた思いを話した。 演奏する曲は、ディズニーにちなんだメドレーや、これまで演奏したことのないクリスマスソングなどを用意し、最大12曲を披露する。目玉となるメドレーは、JALが10月から国内線に東京ディズニーシーの新テーマポート「ファンタジースプリングス」をテーマにした特別塗装機「JAL Fantastic Journey Express(JALファンタスティック・ジャーニー・エクスプレス)」を就航させたことから、堤さんと野村さんがアレンジの基礎を作り、メンバー全員で仕上げたものを演奏するという。 新メンバーの倍率は、定員の約3倍となる20人以上が応募。事務局によると、例年より多い応募があったといい、短期間で曲を仕上げることから、音楽経験が豊富で、現在も音楽活動をしている人を中心に選んだという。 ベルスターに加わった6人の音楽歴は、ピアノを20年以上続けている人が多い。「例年と比べて曲が完成するのがかなり早く、初めての音出しで曲が仕上がっているような状態でした。アレンジに時間をかける余裕があります」(堤さん)と、28日の初公演を目指して、さらによい演奏にしたいという。 30回目の今年は、ミュージックベルや横断幕を新調した。全部で35音、同じ音のベルを2本使うため計70本がテーブルに並ぶ。今年の楽曲は35音すべて使う曲もあるといい、「新しいベルは響きと輝きが全然違います」と、堤さんも目を輝かせていた。 ベルスター2024は、28日の同イベントを皮切りに、12月3日に東京、7日に函館、13日に大分、15日に秋田、21日にグランドニッコー東京 台場、22日に札幌、25日に東京で公演予定。クリスマスソングなど最大12曲を披露する。
Tadayuki YOSHIKAWA