「目標は優勝。次も投げる」 米子松蔭の1年生・新里希夢投手が完封
(秋季中国地区高校野球大会準決勝 米子松蔭2―0矢上) 勝って決勝に進めば来春の選抜大会出場をぐっと引き寄せる一戦。先発のマウンドに上がった米子松蔭の新里希夢(にいざとのあ)投手(1年)は「少し緊張はあったけど、先輩や同級生が声をかけてくれてほぐれた」。そこから快投が始まった。 直球と変化球をテンポよく投げ込み、相手打線を打ち取っていく。「今日は直球がよかった。内角も思い切って攻められた」。得点圏に走者を進められても表情は変わらない。「1球1球を大事にいけば、後ろでアウトを取ってくれるんで」。野手陣も守備でもり立てた。 103球を投げて被安打5。公式戦で9回を投げきっての完封は初めてだ。2年前に「一緒に甲子園に行かないか」と誘われたという塩塚尚人監督からは、「考えながら冷静に投げられる投手。替えるタイミングがない」と賛辞を送られた。 準決勝までの3試合を1人で投げきった新里投手は、「目標は優勝。今日はその過程の一戦。次(決勝)も投げるつもりです」。背番号4の1年生は今大会の頂点を見つめている。(富田祥広)
朝日新聞社