心地よい人間関係を築くために必要な「感じのよい伝え方」
『どんな相手も味方になる 感じのよい伝え方』(宮本佳実 著、すばる舎)の著者は、起業家・セミナー講師・コンサルタントであると同時に「新しい働き方・生き方」を提案する仕事に携わっている人物。よい人間関係をつくる考え方や方法を周知することにより、スタッフが生き生きと働く環境を実現しているのだそうです。 とはいえ20代のころは、人間関係に悩んでいたようです。「誰とももめたくない」という思いから誰に対してもいい顔をしていた結果、人から「誰の味方なの?」といわれるようになり、疲れ切ってしまったというのです。 そうしたことが積み重なっていった結果、会社と人間関係に恐怖心を抱くようになってしまったのだとか。 そうした経験もあって、私はその後、約10年の司会業や、対面コンサル、会社でのチームづくりなどさまざまな人生経験を積み重ねながら、恐怖心を抱くことなく、気持ちのいい人間関係をつくれるような「接し方」や「伝え方」を見い出していきました。そして気づくと、多くの方からその「人に嫌われない会話術」について知りたいと言ってもらえるようになったのです。(「はじめに」より) つまり本書においても、そうした経験のなかから得た“伝え方のメソッド”を明らかにしているわけです。 重要なポイントは、「きれいに話すこと」ではなく、「相手も自分も我慢のない心地よい人間関係を築く伝え方」=「感じのよい伝え方」を伝えようとしている点。 ただ小手先のテクニックを並べたのではなく、あくまでも自分自身の経験から導き出されたノウハウを紹介しているわけです。そんな本書の第1章「我慢のない心地よい人間関係を築く『伝え方』」のなかから、きょうは「『伝え方』の3つの基本ポイントを押さえよう」に焦点を当ててみたいと思います。
「伝え方」の3つの基本ポイントとは?
本書において著者はまず、「感じのよい伝え方」を習得するための3つの基本ポイントを明らかにしています。 ① 「人がどう感じるか」を考える ② 「自分はどうしたいのか」を明確にする ③ 合わない相手はいて当然と心得る (17ページより) ここからは、これらのポイントについての説明を確認してみましょう。(16ページより)