[クルマメンテの秋、到来] バッテリー上がりのリスクを下げる簡単チェック項目&診断方法とは?
真夏の猛暑でエアコンはフル稼働、当然のことながらコンデンサーを回すためにバッテリーは酷使されている。弱ってしまったバッテリーが原因でクルマが止まってしまわないためにも、真冬の寒さが訪れる前のこの時期に、バッテリーの状態をチェックしておくべきなのだ。 【画像】バッテリーの簡単チェック項目&診断方法とは? (×29枚)
猛暑を乗り切ったバッテリーは、深刻なダメージを受けていて当たり前
極板とバッテリー液(希硫酸)の間に起こる化学変化を利用して電気エネルギーを蓄える働きをする「鉛バッテリー」。 その適温と言われる気温は25℃以下。バッテリーに限らずクルマを構成する部品は、気温が高くなると劣化が促進される特性があり、一般的には気温が10℃上がると寿命は半分になるといわれている。ちないにバッテリーはその特性上、低すぎても問題があって、気温が低いと「活性化が阻害」されることで能力が低下してしまう。 本誌が過去に実験したケースでは、気温が35℃を超えた真夏日のエンジンルーム内はの温度は、セットされたバッテリー内の液温が最高50℃にまで達していた。 このような高温状況がバッテリーによいわけはなく、さまざまな悪影響を及ぼすのは間違いない。つまり、車載バッテリーは「夏の猛暑」で傷めつけられ、「冬の冷気」で活性化の足を引っ張られるという劣悪な環境というわけだ。 本来は季節ごとにチェックすることをオススメしたい部品にもかかわらず、メンテナンスフリーを謳うバッテリーが普及したことで、多くのユーザーはメンテを怠りがちだ。 もし、自分の愛車が普通の鉛バッテリーだったとしたら、すでに相当のダメージを受けているのは間違いない。このまま寒い冬を迎えてしまうとリスクはさらに高まるので、トラブルを避けるために、今のうちにキッチリとメンテするのがオススメなのだ。 ◆一般的な鉛バッテリーは、ケース内に組み込まれた+-極板と電解液の希硫酸を化学的に作用させることで機能しており、電気エネルギーを化学エネルギーとして蓄え(充電)、必要に応じて電気エネルギーとして取り出し(放電)ている。