パチンコホールを複数運営していた飛鳥商事(岩手)が破産手続き開始決定
(株)飛鳥商事(TDB企業コード:130156721、資本金1050万円、岩手県盛岡市津志田南3-15-40、代表宮崎隆行氏、従業員約80名)は、10月28日までに事業を停止し、同日盛岡地裁より破産手続き開始決定を受けた。 破産管財人には、日髙拓郎弁護士(日高法律事務所、岩手県北上市本通り1-7-12、電話0197-65-6432)が選任されている。 当社は、1994年(平成6年)1月に設立されたパチンコホールの運営業者。当社の運営店舗は、「ユニオン宮古」「ユニオン磯鶏」「ユニオン山田」の沿岸部3店舗と、東北自動車道北上江釣子インターチェンジに近接する公衆浴場「まーす北上」。過去には上記以外にも複数のパチンコホールや温浴施設を展開し、2007年9月期には年収入高約250億円を計上していた。 しかし、経営の多角化やグループ規模の拡大により金融債務や資金負担が増加するなか、東日本大震災では沿岸部の店舗が被災、また、コロナ禍では緊急事態宣言の発出により営業を自粛した。その後も震災復興需要の収束により沿岸部店舗の集客力が低下し、2023年9月期の年収入高は約25億5600万円まで落ち込み、さらに、近年は法的整理(特別清算)を行った関係会社3社に対する貸倒処理なども重なり、7期連続の赤字決算を余儀なくされ、財務面は大幅な債務超過に陥っていた。近時は第三者に対する店舗の営業譲渡を模索していたもようだが不調に終わり、資金繰りが限界に達したため今回の措置となった。 負債は2023年9月期末時点で約35億3500万円。 なお、店舗名に「ユニオン」が含まれる他のパチンコホールが営業しているが、他社による運営店舗であり、今回の措置とは無関係である。