平野美宇「今年一番の思い出」パリ五輪イヤー最終戦で韓国エース・申裕斌との再戦熱望…卓球Tリーグ
◆卓球◇Tリーグ(28日、東京・代々木第二体育館) リーグ2位の木下アビエル神奈川(神奈川)が、同6位の京都カグヤライズ(京都)を4―0で下し、今季11勝目(2敗)を挙げた。団体戦で、第1試合のダブルスは、木原美悠、長崎美柚組が2―0で先勝。第2試合のシングルスは、パリ五輪団体銀メダルの張本美和が、中村泉月を3―1で下し、個人で10勝目に到達。第3試合は長崎が3―0で単・複2勝。この時点で神奈川が3勝し、勝負を決めたが、リーグ独自のルールで第4試合を行い、パリ五輪団体銀の平野美宇が菅沢柚花里3―0で勝ち、ボーナス1点を加え、首位に迫った。 今季は国際大会と平行して出場し、リーグでは主将としてチームをけん引した平野が、リーグ2位に並ぶ11勝目を挙げた。主将は「相手はサーブが特徴的で難しい場面もあったけど、最後まで特に自分がサーブ(権)を持った時は自分のペースで展開できたので、課題は残ったけど、戦術的な内容としては良かったと思います」とうなずいた。 24年最後の週末。五輪銀メダリストがホームを沸かせた。しゃがみ込みながら回転をかけるサーブを武器とする菅沢とは「あまり対戦がなかった」と警戒して入った。相手のサーブに冷静に対応し、自らのサーブでは3球目のフォアなど早い段階で攻めた。強い回転のかかった相手の打球に厳しい体勢からも打ち返し、観客を喜ばせた。2―0の第3ゲームは中盤で逆転し、ストレート勝ちにつなげた。 今年も国内外で多くの試合に出場した平野。「今年で一番の思い出の試合」には、パリ五輪のシングルス準々決勝で韓国のエース・申裕斌戦を挙げた。結果はフルゲームで敗れはしたが、0―3から追いつき、最終ゲームもジュースの末、相手を最後まで追い詰め、日本列島を熱に包んだ。24年最後の試合となる29日の相手はその申が新加入した九州戦。互いにベンチ入りしており、平野は「今年の最後にもし当たって勝てたらうれしい。やりたいです!」と対戦を熱望した。 世界ランクでは13位の平野に対し、申は同10位。世界で争う4歳下のライバルについて「申裕斌選手は若いけど、勝負強さがあるのがすごく印象的。技術的にももちろん強いけど、精神的にもすごくタフな選手。そこが一番すごいなと思います」と語った。パリ五輪イヤーの最終戦でリベンジマッチは実現するか。平野は胸を弾ませていた。
報知新聞社